『娘と私の夏休み』その1

f:id:n-a-creation:20170819192711j:plain

初めてのパターン

私が外に出てフルタイムで働くようになってから初めて迎える夏休みがやってきました。
小学校の高学年になった娘が、私が働いている間お留守番をしながら家のことをよく手伝って、日頃とても私を助けてくれているので、夏休みお留守番だけじゃなく、娘には例年と変わらず楽しいことをたくさんさせてあげたいと思っていました。
私が働き始める前は娘中心の生活で、いつも一緒に出掛けて親子でいろんなイベントに参加していましたが、今年からはなかなかそうもいかないので、少し視点を変えて夏休みのイベント情報をチェックしてみました。

大自然のアクティビティー

自然がいっぱいのこの地域ではアウトドアのアクティビティーが盛んで、子供だけ参加のキャンプツアーなども多く開催されます。
様々な主催団体のそれぞれ違う魅力的な企画内容目移りして、娘はどれに参加するか選ぶのが大変そうでした。
アウトドアにも子供の扱いにも慣れているプロのスタッフの方々が引率してくれるので、アウトドアにあまり縁がなく生きてきた親や、なかなかお休みがとれない親にとっては特にありがたい企画『大人も子供も大自然を楽しもう!』という、この地域の特性が生かされたパワフルな文化素敵だなと思いました。

ナイスなチョイス

悩んだ末に娘は、湖を自転車で一周する『サイクリングキャンプ6日間コース』を選びました。
湖でのカヌー体験やトレッキングもある充実した内容でした。
今まで何をするにも私と一緒だった娘が、私から離れて6日間知らない人たち知らない場所初めてのキャンプを体験するなんてハード過ぎるように思えて少し心配でしたが、本人がやる気満々で決めた選択だったのですぐに申込みをしました。
子供が自立心を持って親から少しずつ離れていくことは成長過程において大切なことで、親も子供の意思を尊重して、常にギュッと握っていた手を徐々に緩めて一人立ちさせていくことが必要なんだなと実感しました。

f:id:n-a-creation:20170819192241j:plain

疲れる準備

キャンプの準備は、日数分の洋服と汚れたとき用の予備の洋服、その他にカヌー体験用の靴なども入り、かなりの大荷物になりました。
娘は「うわぁー、楽しみだなぁ!」浮かれてばかりで、何日たっても全く荷造りが終わらないので、最終的に私が「そんなことで6日間もちゃんと団体行動できるの?!自分のことは自分でちゃんとしなさい!!」物凄い勢いで叱りつけながら作業をさせました。
「いらないことは黙ってても勝手に覚えるのに、必要なことはキッチリ教えないと覚えないよねぇ・・・育児ってずーっとそれの繰り返しだよねぇ・・・」と、準備の段階で私はドッと疲れました。

私の夏休み

いよいよキャンプ当日となり、集合場所に娘を送っていくと参加する子供たちはみな大きな荷物を持って緊張の面持ちで待機していました。
「私、リーダーに立候補する!」と張り切っていた娘の顔もすっかりこわばっていましたが「きっとキャンプが終わって帰ってくる頃にはみんな仲良しになって笑顔いっぱいなんだろうな」思いながら見送りました。
キャンプに向かうバスに手を振り、バスが見えなくなった瞬間から私の自由な週末が始まり、私は5年振り開放感「イヤッホォォォゥ★」と今にもその場で小躍りしてしまいそうな気持ち必死に抑えながら、足取りも軽くDVDのレンタルショップへと向かいました。

ハッピーなハイテンション


お気に入りのアメリカンドラマゴシップガールデスパレートな妻たちのまだ見ていないシーズンからファイナルシーズンまで一気に借り、デパ地下でバケット軽食を買って帰宅し、さっそくセラーから特別なシャンパを出して、DVDとシャンパ心ゆくまで楽しみました。
私にとって娘は大事な存在で、もちろん心から愛していていますし、苦労はありつつも日々母親として生きられる自分の人生感謝していますが、育児をしていると『自分のペースで自分の好きなことができる自分だけの自由な時間』などそうそう持てないので、たまにそんなチャンスに恵まれるとやたらとテンションが上がりまくります。

f:id:n-a-creation:20170819192450j:plain

スペシャルなお泊り会

前回、私が自由な時間を持てたのは、娘が幼稚園児の頃でした。
私たちは娘が幼稚園の年中のときにこの地域に移り住み、以前娘が通っていた幼稚園になるべく似た環境の幼稚園を探して通わせたのですが、その新たな幼稚園は『夏のお泊り会』にとても特徴がありました。
普通、幼稚園のお泊り会といえば年長の夏休みに幼稚園に1泊するのが一般的ですが、娘の幼稚園では夏休みに年中は2泊3日、年長は3泊4日の日程で、幼稚園が所有する海の側の施設(廃校になった建物を活用した施設)にバスで行って宿泊するという立派な『旅行』で、子供たちは小さいスーツケースを引いた『小さな旅行者』でした。

懐かしい思い出

『子供は親から離れて強くなり、親は子供から離れて一息つく』という、園長の粋な考えのもと、ずっと続いている恒例行事でした。
朝早くからビッシリの遊びや活動、夜はプロを招いてのマジックショー、盆踊り大会など盛り沢山なスケジュールでした。
準備やお世話をする先生方はかなり大変だったと思いますが、参加する園児と預けるにとっては喜ばしく素晴らしいイベントでした。
園名に『インターナショナル』とついているだけあって、普段のスクールランチではいろんな国の料理が出され、ハロウィンなどのイベントも盛大で、子供にとって刺激のある楽しい幼稚園だったなぁと懐かしく思いました。

キャンプ終了

娘がキャンプ中の平日は、私は普段通りに仕事をしていたので『自由なお休み』ではありませんでしたが、それでも帰宅後自分の好きなように時間を使って静かに過ごせる贅沢で幸せな日々でした。
娘のことでキャンプ先から連絡が入ることもなく、キャンプも順調に進んだようで、お互いに良い6日間になったと思います。
そしていよいよ、キャンプから戻る娘を迎えに集合場所へ行くと、すっかり日に焼けて逞しい顔つきになった子供たちが、はしゃぎながら家の人のお迎えを待っていました。
すごく汚れた格好の女の子が私の方に向かって走ってくるので「誰だろう?」と思ってよく見てみると、それは私の娘でした。

f:id:n-a-creation:20170819191945j:plain

娘の活躍

顔も帽子もTシャツも薄汚れていて、ジーンズの膝には血の染みがつき、束ねた髪の毛はところどころほどけてボサボサでした。
「6日間会わないだけで随分と汚くなったなぁ・・・」呆気にとられている私に、娘は元気よく「帰りに転んだ!」自信満々な様子で言いました。
娘のお世話をしてくれたスタッフの方が「6年生がリーダーに決まったので副リーダーをしてもらったのですが、とてもよくチームをまとめて導いてくれましたよ。何かを決めるときも率先して発言して、とても頼りになる存在でした。帰りにキャンプ場で転んでしまいましたが・・・」と、キャンプ中の娘の様子を教えてくれました。

野比のび子

私の知る娘はいつも鈍くさいので、私は娘のことを常々のび太のような子』だと思っていました。
なのでそのスタッフの方の話を聞いて驚き「私が知らないだけで、本当はしっかり者へと成長しているのかもしれないな・・・」とちょっぴり感動しながら娘の方を振り向くと、娘は相変わらずの薄汚れた格好ニッカリと笑っていました。
「うーん、やっぱり私にはどうしてもこの子のしっかりした姿は想像できない・・・だって転んでこんな状態になって帰ってきてるし・・・うーん(-_-;)」少し悩み「できれば他所でだけじゃなく、私の前でもしっかり者になってくれるといいなぁ…」切に願いながら帰りました。

最高の初キャンプ

帰宅してからもキャンプ中のテンションがしばらく続き、いろんな体験についてあれこれ話し続ける娘の様子から、6日間のキャンプ生活を思いきり満喫したことが伺えました。
娘が幸せそうにしていることが私の一番の幸せなので、良いキャンプツアーとアウトドアの達人のスタッフの方々、一緒に過ごした子供たちとの御縁に感謝し、とても嬉しく思いました。
毎年違った内容のキャンプを企画しているとのことなので、来年はどんな場所どんな冒険が待っているのか、娘も私も今から来年の夏のキャンプへの期待が膨らみます。

『娘と私の夏休み』その2へ続く

www.n-a-creation.com

www.n-a-creation.com