アートの影響力


クラッシックコンサート

先日、娘とクラッシックコンサートに行きました。
この地域には、斬新なデザイン音響効果にも優れた、素晴らしいコンサートホールがあり、私は移住してきたころから、世界でも有数のその贅沢なホールに、よく娘を連れて音楽鑑賞に通っていました。
私が仕事を始めて毎日が慌ただしくなってからは、足を運ぶ機会がずいぶんと減ってしまい、今回は半年振りのコンサートでした。
この地域にゆかりのある有名な作曲家の作品を、地元の交響楽団が演奏するコンサートで、私は何年か前にも同じ作曲家をテーマにしたコンサートを娘と鑑賞したことがあったので、何だかとても懐かしく思いました。

ノリノリな演奏

今回のコンサートのテーマになっている作曲家と繋がりの深い指揮者が迎えられ、いろんなエピソードトークを交えながらプログラムは進んでいきました。
とてもアクティブで大胆な指揮をする方で、両手を高く挙げてそのままジャンプするんじゃないかと、私は指揮者に目が釘付けでした。
演奏が終わる度に見せるとても活き活きとした笑顔から、音楽という表現に情熱を注ぎ、心から楽しんでいる様子が伝わりました。
交響楽団の何人かの演奏者も、指揮者の勢いに影響を受けたのか、上半身や頭を音楽の流れに預けて大きく左右に動かし、定期演奏会で見せる表情とは違い、ノリノリに見えました。

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生演奏の魅力

指揮者はもともと打楽器奏者として活躍をしていた方のようで、今回のコンサートでは全体的に打楽器の魅力を引き出すようなプロデュースがされていました。
最後列には多くの種類の打楽器がずらりと並び、いつもあまり目立たない打楽器奏者がフルに活躍し、ステージ上で忙しく移動しては、様々な打楽器を力強く演奏して輝いているのが新鮮で印象的でした。
演奏は、指揮者によって曲のイメージ音の広がり方だけではなく演奏者のテンションまで変わり、コンサート会場ではそれがわかりやすいくらい伝わるので、興味深くて面白いなぁといつも感じます。

感性の活躍

指揮者の方は、アカデミックな知識がほぼない状態音楽大学に入学し、アカデミックな学習を重ねつつも、感性を第一に音楽を楽しんで学ぶという姿勢を持ち続けて現在に至っているとのことでした。
「知識よりも感性を大事にして音楽と向き合っているから『音で表現できることの喜び』が溢れ出て、聞く側の心まで明るくするような演奏を導くことができるのかな・・・」と思いながら、まるで青空のように気持ち良く広がる音楽を聴いていました。
私は感性第一で生きることに大賛成で、自分自身もそうして生きているので、感性を生かして活躍している人の凄さを、実際に間近で見ることができて感激しました。

素敵な刺激

仕事が忙しかったり、疲れていたりで、なかなかタイミングが合わず疎遠になっていましたが、やっぱりコンサートホールで生演奏を鑑賞するというのは良い刺激になり、厳かな雰囲気の中に身を置くことで心が研ぎ澄まされ凛とするので、これからはこういったコンサートになるべく足を運ぶように心掛けようと思いました。
この地域は、芸術的なことに取り組んでイベントを開催する人や、そういった催しに興味を持ち、鑑賞する人がとても多いと私は感じています。
今年は画期的な新劇場もオープン予定で、芸術面では更に恵まれた環境になるので、音楽に限らず演劇やアートの鑑賞にも、以前の様に積極的に行くようにしようと思いました。

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お散歩と美術展

次の日は祝日だったので、美術展に行きました。
気持ち良く晴れた暖かい日で、美術館まで娘とお散歩がてら歩いて行きました。
館内はかなりの人で溢れており、私たちは前売券を持っていたので、チケット売り場の行列には並ばずに入場できましたが、展示会場に入ってすぐの作家の経歴パネルの前で多くの人が読み入っている為、そこで行き詰っている状態でした。
私は、展示されている作品を眺め、気に入った作品をしっかりと目に焼き付け、その印象大事に持ち帰ることに重きをおいているので、解説パネルなどは読むのを諦めて、作品を展示しているコーナーに進むことにしました。

お気に入りの作品

流れが止まって人混みになっているのは会場の入り口付近だけで、そこをすり抜けて奥の方に進むと、割とゆったり観ることができました。
版画の大作が多かったのですが、タイミング良く、混雑していない状態で全体をしっかりと眺めることができました。
その作家は、ゴッホの作品『ひまわり』と同じ構図で油絵も描いており、今回の展示ではその作品が話題となっているようでしたが、私にはその作家の特徴ともいえる、ふっくらと丸みのある人物画の方が印象的でした。
ねぶた祭り』を描いた長い巻物になっている作品と『弁財天』を描いた作品が私は特に気に入り、それらは長い行列に並んでじっくりと鑑賞しました。

親子の不思議

私は、女性の優しさや優雅さを引き出し、最も艶やかに美しく描いた画家はルノワールだと思っているのですが、この作家の描いた『弁財天』の柔らかで穏やかな美しさに、ルノワールの作品と共通するものを感じました。
どの作品が印象的だったかを娘と話すと、二人とも同じ作品で、私がルノワールの作品と共通する雰囲気があったと感じたことに、娘も「あ、わかる!」と言っていて「やっぱり親子だねぇー!」と一緒に笑いました。
私は、美術鑑賞後はいつもワインが飲みたくなり、作品の印象によって赤ワイン、白ワイン、シャンパと飲みたいものが違ってくるのですが、今回は『和』テイストの美術展だったからか、お蕎麦が食べたくなりました。

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版画の授業

作家の地元の小学校での版画の授業の様子などが紹介されている映像を見て、私は小学校で版画を作成していた頃のことを思い出しました。
『版画コンクール』への出展を意識していたからか、先生たちもが入っており、白黒の刷り上がりを考えた、のびのびと見える下絵作りから、くっきりと輪郭線でメリハリをつけるのではなく、彫り方をいろいろと工夫して、顔の表情や風景の表現を豊かにすることまで指導され、けっこうな完成度を要求されていました。
彫刻刀を使っての作業は、小学生にとってはなかなか簡単には進まない難しさがあり、冬休みに家でも作業しないと間に合わないくらい大変だったことを覚えています。

娘のセンス

娘も小学校で板版画を作ったようで、完成したものを持って帰ってきましたが、私が子供だった頃の様式とは違い、白黒ではなくカラフルなインクを使って色がついた紙に刷るので、新しい感覚の明るいアートで楽しそうでした。
私は、娘が小さい頃から彼女の色彩センスがとても好きで、今回の版画も「とても綺麗な色の組み合わせで洒落てるなぁ。」感心しました。
娘は学校の成績でも、芸術や技術の面で良い評価を受ける傾向にあり、私と同じで感性第一で生きているのかなぁと感じました。
もう少し体力と時間に余裕ができたら、お料理の他にも娘と一緒に何か創作活動
ができたら面白いだろうなと思っています。

アートの影響力

音楽鑑賞と美術鑑賞思考と気分の転換になったことに加えて、暖かい陽ざし春の匂いが私たちをワクワクした気持ちにさせ、「お出掛けをして、いろんなことに挑戦しよう!」活力が溢れてきました。
近いので「いつでも行けるし・・・」と思ってばかりで、なかなか行けていない観光地にも今年こそは行って、以前から気になっていたガラス工房オリジナルのグラス作り挑戦しようと思います。
ワイン葡萄栽培も、今年は娘と二人で作業に参加して、大自然の中での創作活動に取り組むつもりです。
芸術的な要素インプットが、こんなにもやる気満々のポジティブアウトプットに繋がるなんて、アートの影響力って凄いなぁと思いました。

よろしければ、娘氏のブログもどうぞご覧下さい(^-^)

n-a-creation.hatenablog.com