工場見学バスツアー

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必死の申込み

2017年1月13日(金)、自治体が主催する「工場見学バスツアー」に参加しました。
夏休みや冬休みに親子で自由研究ができるようにと開催されるものなのですが、先着順の参加受付なので、申込日の受付開始と共に繋がるまで電話をひたすらかけまくるという、まるで人気のコンサートチケットを購入するぐらいの気合で申し込みました。
普段はなかなか見せて貰えない工場を訪問できることが特徴で、私自身そういったイベントにとても興味があるので、無事に申し込みができとても嬉しかったです。

ツアーとお休み

私は年末から実務修行として勤務を始めていて、その面接を受ける前に申し込んだこのツアー参加を「お休みをもらうのは、やっぱり難しいのかな・・・」と、半ば諦めていました。
ですが、子供の知識と思い出になる貴重なツアー参加権をみすみす捨ててしまうのはもったいないと思い、勇気を出して上司にお休みをお願いしてみました。
すると、まだ入ったばかりということで気を遣ってもらえたのか、お休みをもらうことができ、めでたく参加できることになりました。
人間、ダメだと勝手に決めつけないでとりあえず言ってみることって大事だなと思いました。

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面倒な思春期

ですが今後は、授業参観などの学校行事があってもお休みはとらない方向で考えています。
少し前からお年頃の娘「見られるのが恥ずかしいから、もう授業参観には来ないで。」と淋しいことを言われていたので、「まぁ、それならちょうど良いから、私も仕事に専念しよう」と、お互いにとってイイ感じの流れになっているのです。
一年前までは、学校で保護者のお手伝い参加の募集がある度に「ママ、絶対に来てね!」と言っていたのが急に真逆の態度に変わり、そのタイミングと原因が未だに不明で、「思春期って、難しくて面倒くさい・・・」と思ったりしています。

印刷工場

工場見学では、まず初めに印刷工場へ訪問しました。
オフィスと工場が隣接していて、オフィスにはWEBデザイナー編集者校閲者もいて、とてもクリエイティブな感じでした。
印刷をかけて紙媒体にする前に、取引先との打ち合わせ何度も何度も入るようで、見学で訪問している間も幾つかの応接スペースで打ち合わせが行われていました。
そんな場面を実際に目にするのは初めてだったので、とても新鮮でした。

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ダイナミックな印刷機

印刷は、広告や雑誌などを作成するだけではなく、木やアクリル板や布にもできるとのことで、過去のいろんな完成品を手に取って見させてもらいました。
日本ハムファイターズの選手の等身大パネルなどもあり、「こういう物もここで印刷して作られているんだ」と、ほとんどの参加者が興味津々で工場内の機械を見ていました。
大規模な印刷機なので、使用するインク大きなドラム缶に入っていて、工場の壁と天井をつたう長いパイプ管を通って機械に補充されていました。

製本過程

雑誌を作る自動の作業ラインが稼働していて、それぞれの紙を一枚ずつ重ね、中心をホチキス止めし、折りたたんで、紙の端を切断してキレイに揃えて、あっという間に雑誌ができていく様子をしばらく眺めていました。
切断した紙の端は大きなパイプに吸い込まれ、ゴミ入れの大きなかごの中に溜まるようになっていて、なんて合理的で素晴らしいシステムなんだと見とれていました。
私は製本にも興味があったので、娘よりも積極的隅々まで見学させてもらいました。
お土産に、人気動物園のカレンダーを頂きました。

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鉄工所

鉄鋼を加工する工場では、大きな鉄の板にコンピューターでプログラミングした図を書き込んで、指定した形にカットする機械がありました。
機械のすぐ横に、ちょっと広いタイプの電話ボック程度の大きさの小屋があり、その中にあるパソコンでプログラマーの人がプログラミングをしていました。
出来あがったのはピカチュウの小さな鉄のプレートで、チェーンを通す穴を開ければキーホルダーにもできるとのでした。
大きな機械を使って、大きな鉄の板からこんなに小さくて精巧なピカチュウが沢山できるなんて、日本のものづくりの技術って本当にすごいなと思いました。

職人の技

子供が見学に来るということで、特別妖怪ウォッチのキャラクター林檎北海道の形の鉄のプレートも作ってくれていて、子供たちはお土産ピカチュウと北海道の形のプレートをもらいました。
プログラミングというと、オフィスコンピュータールームで作業がされるものと思っていましたが、工場の機械の隣に設置された狭いスペースでプログラミングをして、大きな機械を作動させる様子を見て、場所なんて関係なく実力を発揮できる職人技術って凄いなぁと感心しました。

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溶接の良し悪し

溶接の実演特別なマスクを使用して見せて貰い、中には実演体験をさせてもらっている子供もいました。
溶接の技術の良し悪し作業中の音で判断できるようで、「ジージー」という音は上手い人「ババババ」という音は下手な人で、それを業界では「ジジィは良くてババァは駄目」と言ったりするそうです。
職人界ならではのストレートな表現だと感じました。

貴重な工場

この工場ではジェットコースターなどの点検も請け負っていて、いろんな乗り物が工場内に置かれていました。
そういった乗り物の大掛かりな点検ができる規模の大きい工場は少ないので、九州の遊園地のジェットコースターが、はるばるここの工場に運ばれてきていました。
工場内で物を移動させる為のクレーンが天井から吊るされていて、その簡単な操作を体験させてもらい、いい記念になりました。

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「感性」と「技術」

子供の教育を考える上で、現代社会では進学が一般的に重視されていますが、技術を習得して手に職をつけたり、専門的な知識を身につけプロフェッショナルとして実績を積むなど、職人的な感覚学びの道を進んでいくのも「将来の自立」という観点ではいいのかなと、改めて考えさせられました。
いずれAIが人間に代わって仕事をこなす時代がくるとすれば、そんな時代を生きる子供たちは、人間にしかない「感性」「技術」勝負していかなくてはならないと思います。
そんな大事な要素を伸ばすためにも、私は娘にいろんな経験をするチャンスをどんどん与えて、楽しみながら自分も一緒に成長していきたいと考えています。

子供たちの将来の為に

自治体を挙げてこのような取組みをしてもらえることはとても有り難く、子供たちの為になるならと、見学の依頼を快諾してくれた工場のお陰だと思っています。
見学の人数が30人程の規模で、受け入れたくてもスペースの関係で見学を実施できない工場や、食品を扱う工場では衛生面の問題で部外者が中に入れないなど、様々な事情もあるので限られた工場にはなりますが、多くの子供たちが日本の技術の凄さ職人の重要性やかっこよさを知り、いろんな分野で活躍する人材に成長してくれたらいいなと思います。
また親も、子供を導く上で固定観念ではなく、柔軟性のある思考や広い視野を養う必要があると思いました。

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学びと感謝

小学4年生の娘と一緒に、自分も小学4年生の頃に戻ったようなテンションで、楽しみながら新しいことを知り、学ばせてもらえた素晴らしい工場見学ツアーでした。
このツアーを企画してくれた自治体と、見学を受け入れてくれた工場と、申込みの電話が繋がった幸運と、お休みをくれた上司にとても感謝しています。