ゴールデンウィークの旅

f:id:n-a-creation:20170514162157j:plain

嬉しい5連休

4月の月末に根性で何とか仕事をビシッと片付けて、すがすがしい気持ちゴールデンウィークを迎えることができました。
今年は祖母の100歳のお祝いを兼ねて、5月3日からの5連休で里帰りの予定でした。
以前は里帰りも楽だったのですが、今住んでいる場所からは実家までの移動が大変で、2~3日程度のお休みでは帰郷しても移動だけで終わってしまうので、今回の5連休はとても助かりました。

100歳の祖母と20歳の老猫

100歳の祖母に会いに行くためには、我が家の20歳の老猫にお留守番をしてもらわなくてはならないので、早めにペットシッターさんの予約をし、猫には少しお高めの缶詰をあげてモリモリ食べさせ、体重が減らないような対策をとりました。
猫のお留守番は、夏は暑くて体調が心配ですし、だからといって冬に旅行を計画すると雪で飛行機が飛ばなかったりとリスキーですし、秋はそんなに長い連休がないので、結果ゴールデンウィークしか長いお出掛けのチャンスがありません。
老猫を家に残して旅行に行くのは心配なので、私としてはもうそんなに出掛けなくても良い感じなのですが、100歳の祖母にもいつ会えなくなるかわからないので、今後はどうしたものかと悩むところです。

f:id:n-a-creation:20170514160304j:plain

旅行のストレス

帰郷のためには、まずタクシーに乗って駅に行き、そこから電車で空港へ向かい、飛行機に乗り、飛行機を降りて空港から電車で街に向かい、長距離バスに乗ってようやく故郷に到着します。
最後の行程の長距離バスが限られた便数なので、飛行機に乗り遅れたり飛行機がアクシデントで遅れるとアウトなのです。
そんな訳で、里帰りをするときは予定通りに移動ができるか、いつも気を抜けずピリピリしてしまいます。

ゆとりの午後便

飛行機を利用する旅行といえば早朝の便を予約するので朝4時起きでしたが、今回は出発の前日まで仕事だったので、少し時間にゆとりが持てるよう、午後の便にしました。
空港の飲食施設がリニューアルされたので、空港で昼食をとることにしました。
空港内には子供に人気のキャラクターパークがあり、そのエリアを眺めながら食事をするレストランを選びドラえもんカフェ』に入ることにしました。

f:id:n-a-creation:20170514155943j:plain

私=ジャイアン

可愛いオリジナルメニューがたくさんあり、ずいぶん悩んだ末に娘はドラえもんのポケット型ピザを、私はお勧めのカレードリアを注文しました。
カレードリアにはキャラクターの顔が描いてあるチーズがのっていて、私はてっきりドラえもんだとばかり思っていたのですが、実はどのキャラクターになるかはお楽しみで、運ばれてきた私のドリアにはドドーンジャイアンの顔がありました。
「メインのキャラクターではない上に、しずかちゃんでもスネ夫でもなく、まさかの剛田タケシとは・・・」としばらく眺めていると、向かいの席で娘が「ママにはやっぱりジャイアンだよねー!」と楽しそうに笑っていました。
娘よ、私のイメージはジャイアンなのか・・・
ならば私も空き地でリサイタルをしなくてはなるまい!
「皆さん、熱い想いを込めた曲を聴いてください!『お前のモノは俺のモノ』」とか。

ビール休憩

ゴールデンウィークで空港はかなりの混雑でしたが、飛行機は予定時刻通りに運行しているとのことで、ひとまずホッとしました。
1時間半ほど飛行機に乗り、空港から街に移動する際にちょうど快速電車に乗れたので、予定よりも少し早く街に着くことができました。
長距離バスの出発まで1時間ほどあったので、バス乗り場のすぐ近くにあるお気に入りの牛タン屋さんに行き、ビール休憩をとることにしました。
乗り継ぎだらけで疲れる移動なので、ビール休憩でもとらないことには正直やってられません。

f:id:n-a-creation:20170514160556j:plain

いよいよ故郷へ

久し振りの牛タン懐かしい美味しさに、ビールが一段としみわたりました。
時間があまりなかったので、味わいながらも素早く頂き、壁に貼ってある魅力的なご当地メニューを見ながら「帰りはまたここに寄って、大好きなおつまみでゆっくり飲もう・・・」と計画を立て、早々にお店を後にしました。
牛タンとビールを堪能した満足感と、無事にバスに乗れた安心感で、バスの中ではめずらしくリラックスし、少し眠りました。
途中、雪解けが遅いことが有名夏スキーが楽しめる山が見えてきて、まだたっぷりと残っている雪を眺めながら「いよいよ故郷へ近づいているんだなぁ」と実感し、何だか嬉しくなってきました。

お墓参り

私が実家に帰る目的は、家族の元気な顔を見ること、仏壇に手を合わせること、ご先祖様のお墓参りをすることです。
3つの墓地を巡り、お墓の前で手を合わせると何だかとても気持ちが落ち着きます。
お寺の幼稚園に通っていて、幼い頃から毎日お数珠を手に拝んでいたからか、大人になってからも神社やお寺に行ったり、仏像を目にしたりすると心が安らぎます。
あるお寺で、桜の木の下の池亀たちが気持ちよさそうに日向ぼっこをしていて、その姿にほっこりしました。

f:id:n-a-creation:20170514160814j:plain

春の陽と 花びら浴びて 眠る亀
静かな水面 心和ます

貴重な御守り

私の故郷の寺院には二体の即身仏が祀られてます。
前回娘と拝観したときは、二体の即身仏の存在感に圧倒されて御守りを頂くのを忘れてしまっていたので、今回こそは必ず頂こうと再度拝観に訪れました。
僧侶としての仕事を全うした後に、自ら即身仏になる道を選び、山で何年間も体力を使う修業をしながら、木や山菜などを食し自ら腐りにくい身体を作った上で、土の中の穴に入り即身仏となったのだそうです。
穴の中に入っても、湿気などで身体が腐ってしまい即身仏になることができなかった方々もいるのだとか。
二体の有り難い即身仏が身につけているお召し物の一部が入った御守りを頂いてきました。

『あごダシ』のラーメン

帰郷した際には必ず地元のラーメンを食べます。
『あごダシ』という飛び魚のダシで作るスープと、とろけるようなワンタンが有名で、美味しいラーメン店が何店舗もあるのですが、短い滞在期間ではそんなに行けないので、1店舗を厳選して食べに行きます。
今回行ったお店は、スープの味が以前と少し違うような気がして、あまり感動できませんでしたが、せっかくなのでとりあえずワンタンメンの大盛りを完食しました。
100歳のおばあちゃんが、前はそんなに食べなかったのにラーメンをだいぶ食べ続けていて、美味しくてどんどん食べているならいいのですが、もしかしたら年齢によるボケなどで満腹メーターがきかなくなってしまったのではないかと、少し心配になりました。

f:id:n-a-creation:20170514161342j:plain

温泉と豪華な料理

午後から、おばあちゃんの100歳のお祝いに、家族で海辺の温泉旅館に宿泊しました。
温泉にゆっくりつかって身体の芯からポカポカになった後は、久し振りの地元の魚介類や山菜料理をお腹いっぱい頂き、みんな笑顔で幸せな時間を過ごしました。
次の朝は豪華な朝食を頂いてから、旅館の近くの観光名所に行きました。
浜辺から架かる赤い橋を渡って島に着くと釣り堀があり、たくさんの人が並んでいました。
大きな魚を釣っている人もいて、娘も私も挑戦してみたかったのですが、あまりの行列の長さに並ぶのを諦めて、島をぐるりと一周することにしました。

故郷の海

この島はお散歩ができ、夕陽も楽しめる、私のお気に入りの場所です。
景色が綺麗で風が気持ちよく、娘も「アスレチックみたいでおもしろい!」とはしゃいで遊歩道をどんどん歩いていました。
娘は岩場でヤドカリを捕まえるのに夢中で、その隣で私は故郷の思い出の景色をのんびりと眺めて過ごしました。
私は海が大好きで、いろんな国の海の素晴らしい景色を見てきましたが、やはり故郷の海が一番だなぁ・・・としみじみ思いました。
田舎すぎて不便なことも多かったですが、純朴さが溢れる美しい土地で過ごした子供時代は、人生の宝だと思っています。

f:id:n-a-creation:20170514161630j:plain

暮らしやすい街

次の日は映画を観たりお土産を買ったりして過ごし、あっという間に帰る日になりました。
午前の長距離バスで来たルートを戻り、私は計画通りまたあのお気に入りの牛タン屋さん昼ビールでもゆっくり飲もうと思っていたのですが、娘が遊園地に行きたいと言うので、新しくできた地下鉄に乗り、街から20分程で行けるようになった遊園地に行ってみました。
この街は規模そんなに大きくないのですが、わりと何でも揃っていて、温泉、遊園地、動物園、美術館、野球やサッカーの観戦場など、どこへでもすぐに行けるので、とても便利で暮らしやすいのが魅力です。

娘と遊園地

半日しか遊ばないのにフリーパス券を買うのはどうかと思ったのですが、娘の分はフリーパス券を買いました。
ウチの娘は勉強も運動もさほどできないのですが、遊園地では絶叫系の乗り物も平気で、しかも一人でも乗れるので、フリーパス券の料金分を遥かに超えるほど活発にたくましくアトラクションに乗りまくっていました。
「できればこの情熱と勢いが、少しでも勉強やもっと違うことに発揮されるとうれしいんだけどなぁ・・・」激しく思いました。

f:id:n-a-creation:20170514161831j:plain

『ホヤの塩辛』

閉園ギリギリまで遊んでいたので、牛タン屋さんに寄る時間が少ししかなくなってしまいました。
仕方がないのでお食事だけにしようと思ったのですが、どうしても『ホヤの塩辛』だけは諦められず、牛タンと麦飯を食べた後に追加注文し、ビールと一緒に頂きました。
牛タンもさることながら、やはりこの『ホヤの塩辛』独特な渋みこそが、私にとってはご当地の味そのものなのです。
『ホヤの塩辛』を食べている間、いつも気取り気味の私が本当に美味しいと感じたときにだけつい口にしてしまう「うんめぇー!」という言葉が止まりませんでした。

新たなお店発見!

本当はホタルイカの沖漬け』も食べたかったのですが、飛行機に間に合わないと困るので諦めてお店を後にしました。
空港に着き、待ち時間に私の心を掴んで離さない魅惑の『ずんだシェイク』を飲み、またもや「うんめぇー!」
連発
全くこの地域ときたら、どれだけ私の心を鷲掴みにするつもりなのか・・・(?!)
飛行機に乗り、自宅に帰ってきてからも『ホヤの塩辛』の味が忘れられず、ネットで検索してみると、こちらでも『ホヤの塩辛』を出すお店を見つけました。
今年の春と夏は、そこのお店で決まりだなと思いました。


f:id:n-a-creation:20170514162458j:plain

いろんなお気に入り

こうして私のゴールデンウィークの旅は無事に終わりました。
今回、自分が今まで暮らしていた場所を巡ってみて、一つの場所に落ち着いて暮らすのも慣れ親しんだ安心感があっていいけど、いろんな場所で暮らしてみるのも、それぞれ違った思い出やお気に入りの味などができて楽しいのかもしれないと思いました。
もしいつか、また違う場所で暮らすことになったとしたら、きっとこの地域のお気に入りの味などを懐かしむ日がくるのでしょう。
なので、今はこの場所でたくさんの経験をして、食の面でも文化の面でも充実した日々力いっぱい楽しもうと思います。