私にとっての贅沢
娘と老猫ちゃんと共に家で過ごした年末年始は、とても幸せでした。
年末は、家の大掃除というミッションを娘と分担してテキパキとこなし、今まで何となく捨てられずにいた物を思い切って捨て、気持ち的にも部屋のスペース的にもスッキリしました。
大晦日から始まった『祝いの宴』はお正月の三が日まで延々と続き、気分次第でひたすらゆるくダラリと過ごすという贅沢な時間の使い方をしました。
今の私にとって『お休みを思うがままにゆっくりと過ごす』のは『100万円を自分の好きなように使える』ぐらいの価値があり、仕事で忙しく充実した日々を送ることによって余暇の価値を実感し、こんなにもありがたく思えることが不思議なくらい幸せでした。
『まったり』する幸せ
年末年始に何の予定もなく家にこもって過ごすだけなんて随分と味気なく寂しい印象がありますが、ウチの場合、雪の影響で飛行機がなかなか予定通りに飛ばないリスクが大きい季節に、わざわざ旅行の予定を入れない方針と、今年の3月で21歳になる愛しい老猫ちゃんと一緒に過ごしたいという思いがあるので、家でまったりと過ごすことに満足していました。
とはいえ、せっかくのお休みなので、私は娘と一緒に何かをして思い出を作ろうと計画を立てたのですが、娘が「ママが家にいて安心できる状況の中で、私は自分の好きなことを好きなだけして思う存分くつろぎたい」と言うので、その主張を受け入れ、本格的に何もせずまったりと過ごすことにしました。
いろんな『し放題』
小学校の高学年になり、難なくお留守番や家事のお手伝いができるまでに成長したとはいえ、やっぱり子供には『親が側で見守ってくれる安心感』と『親の関心が自分に向いている』という確かな認識がまだまだ必要なんだなと、娘の言葉から感じ、近すぎず遠すぎずの距離の取り方が段々と難しくなってくるお年頃だと思いました。
老猫ちゃんは気が向いたときに満足いくまで私たちに撫でてもらって甘やかされ放題、娘はゲームも動画視聴も飽きるまでし放題、私は時間も本数も気にせずシャンパンを好きなだけ飲みながら、ずっと見ていなかったアニメ『ワンピース』を一気見して号泣し放題と、各自で自由なことをしながら、皆それぞれ確実に至福の数日間を過ごしました。
『ワンピース』
私のお気に入り『ワンピース』はアニメ(漫画)ですが、子供向きという訳ではなく『大人に、つい忘れてしまいがちな純粋さやひたむきさを思い出せてくれる作品』だと思います。
私は、娘が生まれたばかりで育児生活のハードさに直面していた頃にこの作品に出逢い、それから10年程の付き合いになります。
『ワンピース』の作者と私は同じ歳のようなので、私は勝手に親近感を持ち、『難しくなくて、何も考えずに笑える場面が多いのに、要所要所で心を掴まれ涙してしまう魅力的な作品』を、若い頃から描き続けている作者を尊敬し、同世代の人間として誇りに思っています。
大好きな作品なので、娘が7歳ぐらいの頃から一緒に見て、感動を共有しています。
新しいストレスの解消法
最近、世間には、泣いてストレスを解消する『涙活(るいかつ)』なるものがあり、それは映画を観たり本を読んだりして悲しみの涙や感動の涙を流すことにより、自律神経をリラックスや安静を促しやすい状態に切り替えることができるものなのだそうです。
どんな映画や本を選ぶかは好みの問題ですが、私としてはシリアスで重いテーマのものより、明るく泣けるものの方が観ていて気が楽だし、特にアニメは童心にかえって構えることなく気軽に観られるので、『ワンピース』は『涙活(るいかつ)』にもお薦めかなと思います。
長く続いている作品なので、いろんなエピソードがありますが、中でも特に感動する作品としては『エピソード オブ チョッパー プラス 冬に咲く、奇跡の桜』がお薦めです。
偶然の『涙活(るいかつ)』
私は特に『涙活(るいかつ)』を意識したのではありませんが、たまたま『ワンピース』を観て号泣に号泣を重ねることで、自律神経を上手く切り替えて、すがすがしい気分で一年のスタートを切ることができたのだと思います。
私は昭和の人間なので、昭和の時代が大好きで、お正月と言えばやっぱり『男はつらいよ』や『釣りバカ日誌』のような、お約束の平和な笑いが一番だと思っているのですが、昭和の作品ではないけれど、昭和生まれの作者がずっと描き続けている『ワンピース』も初笑いと初泣きにはピッタリだと思います。
泣くと体力を消耗してグッタリし、次の日まで顔がパンパンに腫れてしまうこともあるので『涙活(るいかつ)』をするにはタイミングも重要かなと感じました。
温泉と心の声
年末年始のお休みが終わり、一日だけ出勤するとまた三連休がやってきて、私の冬休みはまだまだ続きました。
お正月はひたすら家でまったりしたので、三連休は近くの温泉に泊まりに行きました。
以前は、温泉に宿泊といっても大きなレジャープールがある施設に泊まり、遊び回る娘を監視するという体力勝負のミッション付きで、私にとっては過酷な行事でしたが、娘が成長してレジャーよりもお洒落な空間で過ごすことを重視するようになってくれたお陰で、今回は本来の温泉での過ごし方ができました。
檜風呂や露天風呂に浸かると、身体の疲れが一気にほぐれ、無意識のうちに「あぁ~、最高じゃぁ~、幸せじゃぁ~、極楽じゃぁ~♥」と心の声が口から出ていました。
コスパ最高なDNA
現在101歳の私のおばあちゃんも昔から、珍しいものを食べては「あぁ~、こんな美味しいものが食べられて幸せだぁ~、ありがたい、ありがたい・・・」と、観光地に行っては「あぁ~、こんなハイカラで綺麗な所に来られて幸せだ~、ありがたい、ありがたい・・・」と、温泉に浸かっては「あぁ~、いい湯だ~、極楽だ~、ありがたい、ありがたい・・・」と、事あるごとに感謝の心の声が自然と口から出ていました。
私の母もまた、何年か前からそんな風に感謝の心の声が口から出るようになり、今年は私もそうなっていることにハッと気づき「何気ないことでもでもありがたく感じ、自分は恵まれていると思いながら、常に幸福感を持って生きていける、コストパフォーマンスの良さを持つ強いDNA」を確信しました。
日本の素晴らしい文化
温泉にはいろんな効能があり、お風呂上りもしばらく温かさ続くので、身体がとても心地良い状態でした。
綺麗なビュッフェレストランで食事をし、お部屋で少し休み、また心の声を口に出しながら温泉に浸かりました。
雪が舞う中で入る露天風呂は最高で「こういった文化がある『日本』に生まれて本当に良かったなぁ・・・」と心から思い、自分の境遇に感謝しました。
ゆっくりと温泉を楽しめるのが嬉しくて、次の日も早起きをして朝の景色を眺めながら露天風呂に浸かって、ポカポカの身体で朝食を頂きました。
今までレジャープールのない温泉にはあまり行く機会がなく、泊まってみたい温泉旅館は近場にもいろいろあるので、娘との今後の静かな温泉巡りに期待を膨らませました。
合理的な帰り道
温泉の帰りに、「どうせ街を経由して帰るなら、この機会に髪をカットして帰ろう!」と思いつき、ネットで二人同時にカットしてもらえる美容室を探して行きました。
同じ姿勢で長く座っていることにすぐに疲れる上に面倒くさがりの私たち親子は美容室にはあまり行きたくない派なのですが、その美容室はシャンプーなしのカットがOKで、スタイリストさんたちの手際がとても早いので、30分ぐらいで希望通りに仕上がりました。
親子同時に短時間でカットができる美容室を新たに見つけ、合理的な時間の活用ができて、今年も新年から幸先がいいなと思いながら、寄り道した分、急いで家に帰ると、老猫ちゃんが寝起きの不機嫌そうな顔で「ウンニャアー!」と力強く叫びながら私たちを出迎えてくれました。
『雪育遠足』と『スキー合宿』
私の穏やかな冬休みが終わると、娘は冬休み本番とばかりに今まで温存していた体力全開で、力いっぱいスキーを楽しみ始めました。
プロスキーヤーの佐々木明さんとその仲間の皆様が、東日本大震災の被災者を対象に毎年開催して下さる、心のこもった『雪育遠足』というイベントに参加し、娘はジャンプをしながらのスキーに挑戦してはしゃいでいました。
娘は先生たちが大好きで、会えるのを楽しみにしていたので、今年も招待して頂けたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
初参加の3泊4日のスキー合宿は、知り合いもいない中、どうなることかと心配しましたが、ナイタースキーをしてゴンドラから夜景を観たり、お友達と枕投げをしたと嬉しそうな顔で帰ってきました。
新学期とPTA当番
雪と大自然の中でいろんな新しい経験をして、素敵な思い出を作り、逞しく成長できた娘の冬休みも今日で終わり、いよいよ新学期が始まります。
それに伴い、私は明日から2日間、PTAのお手伝い当番として交通安全の黄色の旗を手に、児童の登校の安全指導観察をする予定です。
私の母はPTAの役員として学校や生徒の為に活動するのが大好きで、交通安全指導も何度もしていました。
私は母の姿を見て「私もいつか黄色の旗を手に交差点に立ってみたい!」と思っていたので、毎年この当番に立候補してそれなりに楽しんでいるのですが、ただ、この地域の冬はかなり寒く、立ちっぱなしでいると凍えきってしまうので、せめて吹雪くことなく晴れた穏やかな朝になってくれることを強く願っています。