気合を入れて
今年の秋は小樽へ観光に出掛けました。
夏休みに行く予定だったのを、あまりにも暑い日が続いていたので9月に延期したのですが『北海道胆振東部地震』で地域全体が混乱し、壊れた家財の片付けや今後の為の防災対策、余震の不安などで自分の生活がしばらく落ち着かない状況になり、9月はお出掛けを楽しむ気分になれないまま過ぎてゆきました。
地震の影響を受けて北海道の観光地では宿泊予約のキャンセルが相次ぐなど、観光客が激減して経済的な大打撃を受けていたので「ここは一つ、観光地でお金を使って地域の経済に少しでも役立たねば!」と思い、10月のある週末、私と娘は小樽観光を実行しました。
観光スタート
私は若い頃からいろんな季節に北海道旅行をしており、結婚してからは毎年秋に家族旅行で北海道に来ていたので、小樽の観光名所はほとんど知り尽くしていましたが、娘はまだ小さかった為、家族旅行の記憶があまりなく、娘にとって今回の観光は新鮮だったようです。
小樽の駅に降り立ち、私たちは歩いて小樽運河へと向かいました。
海を臨む緩やかな坂道を下りながら進んで行くと、旅を満喫している幸せそうな笑顔の観光客と何度もすれ違い、その笑顔に影響されて段々とテンションが上がっていきました。
まずは観光案内所に行き観光マップをもらい、そこをスタート地点に私たちの観光は始まりました。
お洒落なホテル
運河のすぐ近くにあるヨーロピアン調のお洒落なホテルの前を歩きながら、家族旅行のときはこのホテルに宿泊し、ホテルのパティオにある大きなブランコに乗って遊んだことや、港の近くの大きなホテルに宿泊したときは、隣の施設にある観覧車にいつも乗っていたことを娘に話して聞かせると「覚えてないけど、きっと楽しかっただろうなぁ・・・いつかまた泊まってみたい!」と興味を持っていました。
港の近くのホテルにはガラス張りの明るいレストランがあり、ヨットハーバーを眺めながら頂く充実した品揃えの朝食ビュッフェが私は好きだったので、今度また泊まってみたいと思いました。
美味しいお寿司
観光のメイン通りにはお寿司屋さんが軒を連ねており、お昼前でしたがお店が混み合う前に昼食をとろうと、私たちはお寿司屋さんに入りました。
せっかくなのでランチビールとお寿司を注文し、あまりお腹がいっぱいになると歩くのがしんどくなるので、腹八分目くらいの注文量に抑えました。
私はお寿司が大好きで、週に一度はお寿司を食べています。
私が今住んでいる地域は魚介類が美味しいので、(お店にもよりますが)デパ地下やスーパーマーケットで販売している折詰のお寿司や回転寿司のお寿司でも十分に美味しいと感じ、地元の新鮮なネタを使用したボリュームのあるお寿司は特別に美味しかったです。
お寿司への情熱
日本のソウルフードでもあるお寿司は、世界中で多くの人に食べられている人気料理です。
私は海外に行き1週間くらい経つと、どうしてもお寿司が食べたくなります。
オーストラリアではチャイナタウンや大きなショッピングモールの『SUSHIレストラン』でお寿司を食べ、ヨーロッパではスーパーで冷凍のお寿司を買ったり、アジア人が経営している『ジャパニーズレストラン』でお寿司を食べたりしていました。
ヨーロッパは食べ物の価格が高めで、お寿司は特に高い上に味が微妙なので、私は日本から出てみて尚更「美味しいお寿司を日常的にリーズナブルに頂ける日本に生まれて本当に良かったなぁ・・・」と思いました。
大きなタラバガニ
小樽観光の際にはタラバガニを購入し自宅に送ってもらっていたので、習慣で今回もカニを選びに海鮮店に行きました。
店頭には毛ガニ、花咲ガニ、タラバガニが並んでいて、お店の人が茹でたてのカニを試食させてくれました。
私はダイナミックに食べられる大きなタラバガニが好きなのですが、花咲ガニを食べたことがなかったので迷い、娘と検討して一番食べやすいタラバガニに決めました。
以前よりもカニの価格が高いと感じましたが、その日に持ち帰ると伝えるとお店の人が割引をしてくれ、お得に購入することができました。
購入したタラバガニをお店に預け、私たちは本格的に散策を開始しました。
ガラス工房
自分が気に入った場所や物を、娘も同じ様に気に入ってくれるのは嬉しいものでした。
私はガラスが大好きで、ワイングラスや食器類にもこだわっており、娘の名前はガラスという意味も併せ持つ『瑠璃』から一文字とってつけました。
小樽はガラスが有名で、素敵なガラス細工のお店がたくさんあるので、娘に名前の由来などを再度話しながらお店を見てまわりました。
小樽にはガラス工芸を体験できる工房があるので、娘とオリジナルのグラスを作ろうと思っていたのですが、私はランチビールを飲んだ後にけっこうな距離を歩いたら思いのほか疲れてしまい、娘はお店を見るのに夢中だったので、体験はまた今度にしました。
様々なショップ
工房で次々と器用にグラスを作る職人さんの様子を、娘と二人で窓越しに熱心に見つめていたので、職人さんもやりづらかったのではないかと後になって思い「ちょっと私たち、ガン見しすぎじゃなかった?!」と笑ってしまいました。
大きなオルゴール店では、広い空間に大小様々なデザインのオルゴールが並び、彩とりどりでとても見応えがあり「そういえば、これと似たオルゴールを買って家に飾ってたなぁ・・・」と懐かしい気持ちになりました。
可愛らしいキャラクターショップには、娘が好きそうな小物がいっぱいで「中学校で使う文房具やいろんなアイテムは絶対ここで買いたい!」と熱が入っていました。
不可欠なお休憩
以前、観光旅行に来ていた頃、私はまだ30代だったので活発に観光地を巡っていましたが、張りきってお店を見てまわる10代の娘のペースに途中からついていけなくなり、お店ごとに座れる場所を探しては休んでいました。
観光地でよく見かける『お父さん(お母さん)預かり所』に私も預かってもらいたいくらいで、その預かり所にお茶だけじゃなくマッサージサービスもあったら最高だと真剣に思いました。
有名なチョコレート店に入り、そのショップ限定のバエバエな(インスタグラムなどで映えるという意味らしいです)チョコレートドリンクを飲みながら休憩をとり、自宅用にチョコレートを買いました。
小樽運河
メイン通りから小樽運河へ行く途中の洋服屋さんで、キャラクターもののトレーナーを見つけたので娘用に2着買い、「もう大人用の服が着れるぐらい大きくなったんだなぁ・・・」と感慨深い気持ちになると同時に「そりゃあ、私も疲れやすいお年頃になる訳だよねぇ・・・」と思いました。
小樽運河は多くの人で賑わい、柔らかなオレンジ色の夕陽が倉庫の壁に茂るツタの葉の紅葉とマッチし、ノスタルジックな風景を演出していました。
運河沿いの倉庫はレストランになっていて、どこも個性的な遊び心があり、今度はメイン通りではなくこちら側で食事をするのも楽しいと思いました。
ユニークな空間
広い倉庫を、緑を基調としたカフェスペースに改築した新スポットは、木製のテーブルと椅子の他にハンモックも設置されていて、快適な空調の屋内にいながら森にいるような気分になれる不思議な場所でした。
北海道の材料を使用したパン売り場もあり、玉ねぎやゴボウなどを練り込んだ珍しいパンを何種類か買いました。
倉庫の並びにはビアホールもあり、覗いてみると店内はカントリー風のユニークな雰囲気でした。
私たちは夕食にはまだ早くお腹も空いていなかったので、ボトル入りの地ビールを数本買って小樽運河を後にし、海鮮店で購入したタラバガニを受け取ると、ずっしりと重い袋を手に帰路につきました。
それぞれの楽しみ方
せっかくの観光なので宿泊すればゆっくりと過ごせ、観光地の経済により貢献できるのですが、9月の地震の後にウチの愛しい老猫ちゃんが痙攣のような発作を2度ほど起こしているので心配で、これからは老猫ちゃんを家に残して宿泊するのはやめることに決めました。
なので私たちは、美味しいものを購入して家でのんびり頂いたり、外食して好きな物を好きなだけ食べて消費することで、地域の経済に少しでも役立とうと思っています。
楽しみ方も貢献の仕方も、人それぞれフレキシブルでいいのです。
その日の夜は家で老猫ちゃんとソファーで寛ぎながら、持ち帰った大きなタラバガニ、海鮮おつまみ、パンなどを地ビールと一緒に味わい、小樽日帰り旅行を締め括りました。
小樽も含め、北海道には素敵な観光地がたくさんあり、それぞれ魅力に溢れています。
国内外の皆様、ぜひ足をお運びくださいませ!(*^-^*)!