ワイン体験レポート「11月」 Vol.3

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雨降り

二日目は朝から雨が降っていて、ワイン葡萄の剪定作業は中止となった。
もう少し剪定作業をしてみたかったが、後日エコビレッジに雑誌記者が来てワイン葡萄の剪定をしているところを取材する予定とのことだったので、そのとき用の葡萄棚1列分が残ってちょうど良かったようだ。

屋内での学び

外での作業の代わりに屋内で林檎を使った料理などを作りながらスタッフの人の話を聞き、ゆったりとした時間を過ごした。
酒類製造免許酒類販売免許の違いやその必要性、飲食を提供するのに必要な建物の条件などを教わり、知らなかったことだらけで興味深かった。

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お酒の法律

今まで特に気にもしていなかったが、個人が自宅で免許を取得せずにお酒を造るのは違法になるのだそうだ。
そういえば昔はどぶろく」を造って逮捕されたというニュースがよくあった気がする。
近年はクラフトビール造りセットなどが販売され人気があるが、あれはアルコール度数が1%以下だからOKらしい。

自家製梅酒

では、自家製でよく造られている梅酒はどうなるのかと気になって調べてみたところ、焼酎などに梅を漬けて梅酒を作るという行為も酒造にはなるのだが、自分で飲む目的で作る場合で使用する焼酎など(課税済みのもの)がアルコール度数20度以上であれば認可されているとのことだった。

疑問

なぜ度数が高いアルコールなのにOKなのか、度数が低い方がまだセーフではないかと思うところだが、ポイントはその判断基準が「発酵しないこと」という点にあるということだ。
「発酵」させてアルコールを造ると酒税がかかるので、免許がない(申請しない)と酒造をしてはいけないのだが、20度以上のアルコールは普通であれば発酵することが考えにくいからという理由だった。

注意点

だがそれだけでオールOKではない
あくまでも自分で飲む目的としてのみ製造が認めらるので、販売してはいけないのだ。
また、製造の際に発酵しやすいものを混ぜて「発酵」させた場合はOKではなくなる
とにかくいろんな規則があるので、国の機関のHPなどで確かな情報を得て行動しないと、知らなかったでは済まされない結果になるので注意が必要だ。

免許取得の資格

食品を作って販売する際にもいろんな許可が必要で、案件によってその条件が少しずつ変わってくるということも知った。
何をするにも取得しなくてはならない許可や免許がある上に、知らずにうっかり違反して罰せられるといざという時に必要な免許が取得できなくなることもあるらしく、とても勉強になった。

必要な知識

このように、いろんなものに対していろんなパターンがあり一概には言えないので、何かをするときはよく調べるに越したことはないようだ。
せっかく善意で「人を喜ばせたい!」と行動を起こしても、その事柄に関わる規則を知らなかったばかりに罰せられることになっては残念極まりないので、きちんと学ばなくてはと思った。

手打ち蕎麦

エコビレッジの会員の方が蕎麦を打ったとのことで、お宅にお邪魔してお昼に御馳走になった。
とても細く綺麗なお蕎麦で、娘も珍しくペロリと平らげていた。
この地域の方々は、自然の恵みを上手に美味しく食べる知恵に富んでいて凄いと思った。

冬空に 映えるグラスの 黄金色(こがねいろ) 楽しき旅を 締めくくりけり

醸造所見学

エコビレッジを後にし、まだ時間があったので街を散策した。
その地域はアルコールの醸造施設が有名で、すいぶん前に観光旅行でこの地域を訪れたときに立ち寄ったことがある醸造所に向かった。
ちょうどタイミングが合ったので、施設内のガイドツアーに参加した。
解説を聞きながら広い敷地を歩いてたくさん写真を撮り、すっかり観光気分を楽しんだ

アップルワイン

ツアーの最後は大人はお酒、子供はジュースが飲める試飲コーナーに案内される。
この地域は果物が豊富で、中でも特に林檎が有名だ。
娘はリンゴジュースを、私はアップルワインをそれぞれ楽しんだ。
アップルワインはアルコール度数が22度くらいあり、ここで酔っては困るので炭酸水で割ってシードルの様にして飲んだ。
(自分で飲む為で発酵もしないので違法ではございません!)
1泊2日のワイン体験をアップルワインで締め括り、帰りは乗り物の中で熟睡して帰った。

次回の予定

次にエコビレッジでワイン葡萄に触れる体験をするのは5月だが、それまでにその地域の一般見学可能なワイナリーに自分でも行っておこうと思う。
エコビレッジでは毎月イベントが開催されているので、5月まで待たずにまた娘とお邪魔していろんな体験をしてみたい。
ワイン葡萄作りに興味がある人がどんどん集まって、一緒に体験を楽しむ仲間が増えたら賑やかになっていいなと思う。

エコビレッジ情報
http://ecovillage.greenwebs.net/