ワイン体験レポート『6月』Vol.1

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久し振りのエコビレッジ

2017年6月10日(土)から1泊2日でエコビレッジに行き、ワイン葡萄の栽培作業に参加してきました。
5月はGWのお出掛けがあったり、エコビレッジがいろんな行事や来客で忙しかったこともあり、ワイン葡萄の木たちに会えずに過ぎました。
4月に、葡萄棚の一番下の針金にワイン葡萄の枝をアートのように美しく(?)巻き付けて以来、どんな風に成長しているのかを見るのがとても楽しみで、その週末の天気予報は雨だったのですが、エコビレッジ行きを情熱と根性で決行することにしました。

エコビレッジ情報 http://ecovillage.greenwebs.net/

あいにくの雨

いつも私がエコビレッジで作業をするときは、天気予報が雨となっていても運良く晴れてくれていたので、今回もまた同様にイイ感じで作業ができるのではないかという希望的観測と共に、長靴姿スーツケースをガラガラと引きながら、土砂降りの中張り切って出掛けました。
1時間半ほどバスに乗っている間、雨が段々と弱くなってきていたので「これなら今日の作業もきっとイケるんじゃないかな・・・」と思っていました。
でも、ずっと雨が降ったり止んだりの繰り返しだったので、作業の指導をしてくれるワイナリーのオーナーの判断で、その日のワイン葡萄の栽培作業は次の日に延期となりました。

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ワイナリー訪問

お昼前にエコビレッジに着くように行き、一緒にランチをとる予定だったのですが、午後に何もすることがなくなってしまったので、他の予定を入れて時間を潰してからエコビレッジへ向かうことにしました。
その地域にはワイナリーが幾つかあるのですが、私は今まであまり訪れたことがなかったので、これはいい機会だと思い、レストランと見学施設がある一般観光客向けのワイナリーに言ってみました。
中庭の芝の緑建物の赤い屋根が綺麗な、広々とした敷地でした。

素敵なランチ

まずはレストランでランチをとることにしました。
シンプルで落ち着いた造りの店内は広く、奥に見えるキッチンにはシックなレンガ製のビザ窯がありました。
にしようかパスタにしようかピザにしようかずいぶんと迷った末、娘はレストランの人気メニューのビーフハンバーグを、私はその土地の食材を組み合わせたピザに決めました。
パン・サラダ・スープ・ドリンクのビュッフェがセットになっていて、ボリューム感がありました。

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驚きと感動のピザ

ピザはニシンキタアカリ(じゃがいも)チーズがのっていて、地元の大自然の恵みを丸ごと頂いているようでした。
「ピザにニシンをのせるなんて大胆な発想だなぁ」と思いつつ一口食べてみると、その美味しさに驚き「おぉー!」と声を出して感動してしまいました。
塩焼きのように仕上がったニシン小骨もきちんと取り除かれており、ふわふわした食感で、とても手間が掛けられているのがわかりました。
ニシンにはアンチョビほどの塩辛さとクセの強さがないので、ホクホクのじゃがいもと程よい濃さのチーズに上品にマッチして、とても優しい味なのですが、独特の余韻を感じさせる奥深さもある不思議で美味な逸品でした。
夏の暑い日に、このピザと冷たいグラスビールを頂いたら最高だろうと思いました。

パンの食べ過ぎ

せっかくなので白と赤のワイングラスでそれぞれ一杯ずつ頂いたのですが、お料理と一緒に頂くとなぜかアルコールの香りと味が強く前面に出てくる印象を私は受け、パンと一緒に頂くのがそれらのワインを味わうベストな方法だと勝手に思いました。
ワインを飲みながらビュッフェのいろんな種類のパンを食べ、食後のコーヒーを飲みながらデザートに甘いパンを食べ、パンだけでもかなりお腹がいっぱいになりました。
レストランのワイングラス私の好みとは違ったのがちょっぴり残念でしたが、新感覚のピザ焼きたてのパンがとても魅力的なレストランでした。
紅茶のダイスチョコゴロゴロと贅沢に入っている『紅茶パン』イチオシです。

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ワイナリーの施設見学

その後はワイナリー施設の見学をしました。
今の時期は何も作業が行われていないとのことで、静かな施設を見て回りました。
ワインをボトルに詰める機械や、ラベルをボトルに貼る機械など、動いていなくても十分に興味深かったです。
たくさん並んでいる樽を見ると、秋の収穫樽の中で眠っているワインのイメージ膨らんで、なんだかワクワクしてきました。
敷地のなかにはベーカリーカフェもあり、地元の葡萄で作った『ナイアガラソフトクリーム』というメニューがありました。
お腹が既にランチのパンでパンパンだったので(←なんちゃって★プププ・・・)そのソフトクリームは食べられませんでしたが、次回また訪れた際にはぜひとも食べてみようと思いました。

ワイナリー情報 http://yoichiwine.jp/

新しい仲間

夕方前にエコビレッジに着くと、新しく仲間入りしたニワトリと羊を見つけました。
もう雨もすっかり止んでいたので、娘と一緒に動物たちに挨拶に行きました。
「やっぱり大自然の施設には動物がいなくちゃ!」と、動物好きな私たちはテンションが上がりました
羊は『レンタル羊』で、いろんな場所で人間にすっかり慣れているようで、私たちが「羊ちゃーん!」と声を掛けながら柵まで行くと、全員が物凄い勢いで走って寄ってきたので「あ・・・あげるエサとか何もないのに、あんな情熱的な目期待されて、どうしよう・・・」少しひるみましたが、とりあえずその辺の草ブチブチちぎって羊にあげながら、ふわふわの毛並みを撫でて戯れました。

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ワイン葡萄の木たちとの再会

その後、私は羊エリアの奥にあるワイン葡萄棚を見に行きました。
細々とした木が結わえ付けられているだけだった寒々しい景色が、ワイン葡萄のフサフサの葉っぱ明るい緑に彩られたボリュームのある景色に変わっていて、自然の生命力と大地の力強さを感じました。
夜は地元の農家などの人たちエコビレッジに集まり、会議とお食事会があるとのことで、ワイン葡萄の栽培作業を指導してくれるワイナリーのオーナーが畑にきていたので、一緒にワイン葡萄の棚を見て回りました。

ワイン葡萄の木たちとの繋がり

4月に葡萄の木を葡萄棚に結わえ付ける作業で、私が手掛けた所の出来を聞いてみると「なかなかの出来で良かったよ」と言ってもらえて、とても嬉しかったです。
エコビレッジのワイン葡萄は、心配だったけど思いのほか順調に育っている。」とのことでホッとしました
実際に自分が関わっているワイン葡萄の木たちを、私はなんだか家族の様な、仲間の様な、そんな『繋がりのある大事な存在』と感じています。
冬に入る前の剪定作業から参加しているので、前回の作業のときも「雪の下でよく頑張って一冬を越したねぇ・・・」という気持ちでした。

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『芽欠き』と『除葉』

今回する作業は『芽欠き』と『除葉』で、作業は次の日にすることになっていたので、方法は実際に作業するときに教えてもらうことにして、なぜその作業が必要なのかを教わりました。
『芽欠き』は、たくさんの葡萄が養分を取り合って痩せることがないように、その木に育つ葡萄の数を調整する為の作業で、そうすることで葡萄が十分な栄養を摂ることができ、より良く育つからとのことでした。
『除葉』は、葉っぱがあまりたくさんありすぎで、芽が日光から遮られてよく育たなくなるのを防ぐこと、葉っぱ同士が重なってカビが生えるのを防ぐ為風通しを良くするという意味があるとのことでした。

難しいミッション

次の日に実践する『芽欠き』と『除葉』の作業がとても楽しみでしたが『カビ』というキーワードから、葡萄の木たちがカビや病気でダメにならないように注意しながら管理していかなければならないという難易度の高いミッションがあることに気付き「自分はこの葡萄たちを少しでも良い状態で育つようにケアしてあげられるのだろうか」と、不安になりました。
ワイン葡萄に限らず、農作物を栽培している人たちは毎年そういった心配や天候振り回されたり悩まされたりしながら、なんとか上手く乗り越えられるよう努力しているのだと思うと、農業の大変さと農業を営む人たちの精神力の強さを感じました。

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パワフルな人々

6時半になるとエコビレッジと関わりのある農家などの人たちが集まり、会議が行われました。
これからみんなで一緒に作り上げていくイベントのことなどについて話し合い、アイディアを出して煮詰めていました。
集まっているメンバーは、ほとんどがこの地域の特性に魅力を感じて、遠くから移り住んできた人たちのようでした。
『自分で望んで選択してこの地域にきた』皆さんは、とてもイキイキとしていて、充実感に満ち溢れているように見えました。
私は端の方でただその様子を眺めていただけなのですが、ここに集まっている人たちが末永く素晴らしい仲間として、様々な発展をして欲しいなぁと思いました。

ワイン体験レポート『6月』Vol.2に続く

ワイン体験レポートシリーズ

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おばあちゃんの教え

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信念と心構え

私の100歳のおばあちゃんは、私が子供の頃からいろんな事柄に対する心構えを、何度も繰り返し言い聞かせて教えてくれました。
ゴールデンウィーク帰郷したときにその教えを久しぶりに聞いたのですが、老齢の為、少しずつ『ボケ』の症状が出てきていても、その教えの内容は常に一貫しているので「人の信念ってすごいなぁ」と思いました。
私は自分が母親になり育児をしていく中で、度々おばあちゃんの教えを娘に言い聞かせ、自分の口から言葉にして発することによって再度噛みしめて心に刻んでいます。
正しい教えというのは子供にだけではなく大人にも必要なのだと思います。

心に響く言葉

おばあちゃんの教えの中でも一番多く耳にしたのは『自分がいくら出来るからといって威張っているような人間は必ず敵が増えて争いになり、自分も痛い目に合うし憎しみも生まれる。例え出来るとしても奢らずに、自分に対して威張ってくる人間がいたら相手にせず「凄いですね、貴方が一番です。とても敵いません。」とやり過ごす賢さを持ちなさい。『能ある鷹は爪隠す』というように、実力がある人間はその力を見せびらかすような真似はしないし、そんな必要もないものだ。馬鹿のフリをして人に頭を下げられる人間ほど、実力と余裕を兼ね備えた賢い人間なんだ。』という教えです。
この教えは、若い頃のとても気が強かった私に何度もブレーキをかけてくれました。
そして最近は、戦闘モードで仕事に猛然と立ち向かっている自分に、戒めとして度々深く響いています。

実力発揮のタイミング

私はその教えに加え、実力は隠すだけではなく、発揮するタイミングを見極めることも大事だと考えています。
『能ある鷹』が爪を隠すのは、狩りを成功させるという『達成すべき目的』があるからだということを忘れてずっと隠し通してしまっては、意味や結果が違ってくるように思います。
私の知り合いには職場に女性の先輩がいて、いつも「私は旦那さんの前ではわざと馬鹿っぽくて何もできない妻を演じているの。いつかイザというときがきたらビシッと賢い姿を見せつけて驚かせるつもりなの。人間はギャップに弱いから、きっと感激して私に惚れ直すはずよ。」と話していたそうです。

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残念な結果

数年後、その女性は離婚することになり、その『いつか驚かせる作戦』は実行されることがないまま、最後までダメな妻として評価され続け、別れ際に「君は何もできない女性だから、これからの人生で苦労が多くて気の毒だと思うけど、頑張って生きて下さい。」と同情されるという、残念な結果に終わってしまったそうです。
「本当は出来るのに見せ場がないまま終わってしまったから、私は未だに彼の中では物凄くダメな女として記憶されてしまっているのよー!」と、一緒に飲む度に嘆いているというその女性を、私の知人も私も不憫に思えてなりません。
やはり実力は発揮してこそのもので、そのタイミングの見極めが重要なのだと思いました。

おばあちゃんの育児方針


おばあちゃんの教えはとても役に立っていますが、一つだけ賛同できないものがあります。
育児方針についてです。
おばあちゃんは『子供は怒るとむくれて離れていってしまうから、いつでも「良い子だ」と褒めて持ち上げて育てる方が良い。』と言い、実際に自分の娘である私の母親のことをいつも褒めて育ててきたとのことでした。
母が結婚してからもずっと母とおばあちゃんは同居しているので、私の母は70年以上ずっと自分の母親に「良い子だ」と褒められ続け、何があっても味方についてもらっている状態です。
仲良し親子で何よりですが、そのせいもあってか私の母には昔から、明らかに自分に非がある場合でもそれを認めて潔く謝らないという困ったところがあります。

私の育児方針

私が育児を始めて間もない頃、おばあちゃんの教えでは『悪いことをしたら正直にちゃんと謝り、反省しなさい。相手の身になって考えられるようになりなさい。』なのに、どうして私の母にはそう教えなかったのかと聞いてみると「何度も繰り返し言い聞かせて教えてきているけど、何で謝れないのかねぇ・・・」と言っていました。
「いやいや、やっぱりそれは、悪いことをしても謝らないのに、叱らないで『良い子だ』と言いながら味方し続けてきたからじゃないでしょうか?」若干食い気味に言いそうになりましたが「今更それを言ったところでね・・・」と思い、何も言いませんでした。
ただ、自分は「良い子だ」と褒めてばかりではなく、ダメなものはダメだと厳しく叱ることもしながら娘を育てていこうと密かに心に決めました

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困った母親

私は人前でもどこでも、娘が何か悪いことをしたらいつもと変わらず厳しく叱るので、娘が小学校低学年ぐらいの頃まではその機会も多く、周りのお母さんたちに『厳しくて怖いお母さん』と思われていました。
実際に娘には厳しくて怖いのでその見方は合っていますし、他人にどう思われても全く気になりませんでしたが、たまに「まだ小さい子供だから・・・」子供が悪いことをしても叱らず「ちゃんと良い子にしてないと、あの怖いお母さんに怒られるよ。」と、私を利用して自分の子供をおとなしくさせようとする母親がいるのには困りました。

教えることの大切さ

私が娘を叱って厳しく躾をするのは我が子を愛しているからこそであって、叱るのが趣味だからでも叱らずにはいられない性格だからでもありません。
子供の躾や教育各家庭の責任下でされるもので、それぞれの方針において保護者よく考えて取り組むのが当たり前のことと思っています。
ルールやマナーが守れている子供「お利口さんだね」と褒められて良くしてもらえ、それが子供自身にとって良い影響になりますが、ルールやマナーが全く教えられていなかったり守れていない子供「なんて子なの!」と嫌がられたり避けられたりし、それは子供自身にとって良い影響にならず、その子供もきっと悲しい気持ちになると思います。
なので、子供にしっかりとマナーやルールを教えるということは、子供自身の為にも保護者がしっかりとしてあげた方が良いことだと思います。

ミッションの丸投げ

小さな子供ルールやマナーを教え、それができるまでにするのは、かなりの時間と労力と忍耐力を要する大変な仕事です。
「まだ小さいから・・・」教えないか、「小さいうちから教えていかないと!」教えるかの選択は、きちんと責任を持って各家庭で決めればいいと思いますが、保護者としてのその大切なミッション丸投げして、どこかの怖そうな他人が都合よく自分の子供を叱って躾けてくれると思うその考え方については、私は全く理解できませんでした。
「あのお母さんに叱られるわよ」と言っている母親たちを見る度に「ご期待し沿えず申し訳ございませんが、わざわざお宅様の為に自分の時間と労力を費やすつもりはないですよ・・・」と、困惑していました。

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親切な行動

おばあちゃんは『情けは人の為ならずといって、いつか自分も人に助けられるのだから、人にはなるべく親切にしてあげなさい。』ともよく言っていました。
私もその考えには賛成で、日頃から親切を心掛けています。
見返りを目的に親切な行いをしている訳ではありませんが、娘が生まれてからは「いつか娘もこんな風に誰かに助けてもらえますように」と願うようになりました。
最近は心身共に逞しいお年寄りが増えていて、電車で席を譲る「私は結構ですから!」強めに断られ「ヒィィィィィッ、余計なことをしてすみませんでしたぁぁぁ。」となることもたまにあり、声を掛けるのもヒヤヒヤしたりしますが、そういったささやかな親切めげずに続けていこうと思います。

心の蓄積

繰り返し言葉で何度も聞かされただけではなく、私は実際におばあちゃんの堅実で誠意ある姿を見ながら育ったので、おばあちゃんの教え自分の中に残っているのだと思います。
『正しいこと』=『守れること』ではないので、おばあちゃんの教えの中には理解はできていても、自分が未熟なせいで実行できずにいたこともありました。
でも、その教えや実際に見せて示してくれた姿心に蓄積されてさえいれば、いつか必要なときに心に響いて自分を助けてくれるものだと思います。
私はおばあちゃんの教えを思い出して自分なりに考えながら、娘にも引き継いでいきたいと思います。

★『おばあちゃん最強伝説』的な記事も、
 よろしければ是非どうぞ(^-^)

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仕事の勲章

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無難な選択

私はファッションが大好きで、子供の頃からいろんなデザインの洋服に興味を持ち、コーディネイトを考えることに夢中でした。
就職を決める際に、本当はファッション業界ヘアスタイリストへの道を選択したかったのですが、両親や周りの大人たちに揃って反対されました。
当時はまだ子供で、反対を押し切って自分の考えを通す自信も勝算もなかったので、周りの大人たちが強く進める堅実な金融機関に就職するのがきっと無難なのだろうと思い、そちらを選択しました。

自分の為の決心

同期入社の同僚たちは、数字が好きで正確な事務処理にやりがいを感じていて、銀行業務の資格取得にも積極的に取り組み、競い合うようにどんどんスキルアップをしていましたが、私は自分があまり興味を持てない仕事だからか、全く積極的になれませんでした。
私にとって職場で過ごす時間は『色味の無い白黒の世界』で、その中でずっと生き続けることを想像すると、心から笑うことができていない自分しか思い浮かばず、なんだかとても怖くなり「このままでは自分が抜け殻みたいになってしまう!」という危機感から、思い切って自分の好きな道への転職決心しました。

新しい世界

運良くハイブランドのアパレル会社に就職することができ『カラフルな世界』での新しい生活が始まりました。
高級感とセンスのある空間で綺麗なものたちに囲まれて過ごす日々は、私にとって理想的でとても刺激がありました。
『好きこそものの上手なれ』で、金融機関にいた頃の私とは別人のように積極的に仕事で役立つ知識と技術を自己啓発で身につけ、速いペースでスキルアップできたように思います。
人とのコミュニケーションはもともと得意だったので接客楽しさとやりがいを感じました。

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次の目標

その会社で経験を積み、今度はもっと専門的な知識を学びたいと思い、同じアパレル業界での転職を試みました。
またもや運良く、マナーや品格が重視される『フォーマル』のアパレル会社に就職できました。
老舗の百貨店の『サロン』として特別に区切られた空間での勤務となる為、礼儀や所作にも一段と高度なレベルが求められ、採用対象は30代以上となっていました。
『フォーマル』はアパレル業界の中でも特殊で、人生経験がある年齢の方が信頼されるので有利な傾向にありました。

覚悟とチャンス

私は当時20代だったのですがダメもとで会社に電話をして「面接だけでもどうぞお願いします」と頼んでみると会ってもらえ、「こんな風にアピールをしてくる人は珍しい」興味を持ってもらえて採用が決まりました。
「30代でもまだひよっこ扱いされている中に20代で飛び込むのだから、雑用は全て引き受け気を利かせて可愛がってもらい、育ててもらうという気持ちで仕事をしなさい。」という上司の言葉それ相応の覚悟をして手に入れた、とても貴重でラッキーなチャンスでした。
「人間、何事もまずは行動するのが大事だなぁ・・・」と思いました。

プロ意識と訓練

同僚にも接客にも細心の注意を払う日々でしたが、厳しい環境は私にプロ意識を持たせることとなりました。
とにかく目配り気配りが必須で接客における気遣いとサービスの向上は勿論のこと、同僚をさりげなくフォローをしながら、相手の顔を立てつつ提案をして仕事を円滑に進めることも習得できたと思います。

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改善の提案

毎月の売上予算があり個人売上を計上していたので、競合会社との間にだけではなく同じ会社の同僚同士でも売上の競い合いがあり、ギスギスした雰囲気がありました。
競争となると、足を引っ張り仕事を妨害するなど人の心の醜さが見える場面もありました。
その非建設的なシステム悪影響でしかなく、チームワークを失わせる一番の原因だと常々思っていた私は「試しに個人売上ではなく店舗の売上として計上し、3か月連続で予算を達成したらお食事会を開いてて頂けませんか?」と上司に提案してみました。

『ニンジン』とモチベーション

その提案が通ったことで私たちのモチベーションは一気に上がり、チームワークと勢いで予算を次々とクリアし、豪華なお食事会を何度も勝ち取りました。
人間の士気を高めるには優れた統率者の存在が重要ですが、やはり一致団結して目指したくなるような『ニンジン』の存在は魅力があり効果がある気がします。
社長がとても大らかで独特なパワーを持った方で、私はとても尊敬していました。
会社も先進的な柔軟さがあり、私は本当に良い時代
良い環境で育てて貰えたと、その御縁に感謝しています。

『事件簿』その1

あるお客様が礼服を購入し、ゆとりを出すお直しをしたのですが、体調を崩しているとのことでなかなか受け取りにみえず、ようやく来店したときには随分と痩せていて、お直し上がりの礼服はかなりブカブカの状態になっていました。
試着室から出るなりそのお客様は私の胸ぐらを掴み「こんなんじゃ着れる訳ないじゃないのよ!」と、ヒステリックに叫び、私を勢いよく後ろに突き飛ばしました。
運動神経が悪くないお陰で何とか倒れずに済みましたが、私は少しの間、自分の身に何が起こったのか理解できませんでした

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嵐が通り過ぎて

気を取り直してお客様に、時間が経って体型が変わった可能性をお話しして、ベルトをして着て頂くことや、身幅を詰めるお直しを提案しました。
すると、私に当たることで少しは気が済んだのか、または罪悪感からか「もういいわ!持って帰る準備をしてちょうだい!」と、今さら引っ込みがつかなそうな態度で、商品を持ち帰りました。
理由がどうあれ、それは暴行であり、私は理不尽な目に遭いましたが、私はそのお客様を非難できませんでした

ストイックな反省

体調を崩しているから受け取りに来られないということは、注意深く頭を働かせていれば、体型の変化もあり得る気づくことができたはずですし、お直し上がりを早めに確認してもらう必要性を考えれば自宅へ発送するという方法をお客様にお勧めすることも出来たはずだからです。
送料を会社で負担してでもお届けすることを上司に相談指示を仰ぐことも可能だったと思います。
自分の気遣い物事を予測する力がまだまだ不十分だと痛感し、この『事件』を教訓にもっと自身をレベルアップしなくてはと思いました。

『事件簿』その2

百貨店の担当者が決まっているお客様にパーティー用のシルクのロングドレスの着丈をお直しして発送したことがありました。
ロングドレスは合わせる靴のヒールの高さを決めてから着丈を調整するのですが、ご年配のお客様は「これと同じくらいのヒールの靴を履いて着るわ。」と言い、試着用の靴を履いて着丈を調整しました。
創立記念のパーティーがあり大勢の招待客の前で挨拶をするとのことで、とても大事なご用意でした。

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地獄のひととき

イベント当日にお客様から「こんな引きづるドレスは、パーティーに着れない!」お怒りの連絡が入りました。
採寸したときのように靴を履いた状態で試着しているかの確認しようとしても、怒りで聴く耳を持たない状態で、仕方がないのでお客様の自宅に伺い、私が仮縫いでとりあえず着丈を直すという、異例の運びとなりました。
張り詰めた空気の中、会社に報告をしてお客様へのお詫びの菓子折りを用意しているとお客様から「ヒールの靴を履いてみたら背筋がピンとして着丈がピッタリになったから、このまま着て行くわ。」という連絡が入りました。
「対応も採寸もきちんとした記憶はあるものの、万が一ミスがあったとしたら・・・」と、不安でいっぱいの地獄の様な時間でした。

努力の結果

「自分のミスではないのに、不満を言わずに迅速に柔軟な対応を心掛けてくれて有難う。若いのにしっかりしてるね。」と百貨店の担当の方からお礼を言われ、後日そのお客様からは「この前のドレスはとても好評だったから、また頼むわね。あなたのこと気に入ったから。」というお言葉を頂き、それ以来その担当者の全てのお客様のフォーマルのご用意には、必ず私が指名されるようになりました。
日頃、ストイックに仕事をしていたことが報われ信頼を得られたのだと思うと嬉しかったです。
常に気遣い向上心を忘れない仕事のスタンスを貫いてきて正解だったと思いました。

簡単な逃げ道

クレーマーという言葉をマスコミなどがよく使うようになってから、『あいつはクレーマーだから』と相手を安易に非難する傾向になったように感じていました。
相手のことを悪く言って自分たちは正しいという体でやり過ごすことは簡単ですし、人を蔑むことで(歪んだ)優越感に浸ることができるかもしれませんが、事実から逃げてばかりでは気付きのチャンスを逃してしまいます。
『自分の対応は何も悪くなかった!』言い切れるほど、本当にその人は完璧な思慮や気遣いで行動ができていたのでしょうか。
実際にクレーマーも存在すると思いますが、よく考えた上で判断をせずに相手を批判攻撃しているばかりでは、仕事の実力も人間力も向上しないと思います。

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引き継がれるもの

後に続く人たちは、先人の姿を見ながら学び成長していく訳ですから『お手本』になっているという先人としての自覚を持てる人が増えてくれたらいいなと思います。
気遣いと思慮深さを感じさせる素晴らしい仕事ぶりの若い人たちを見かけると、感心すると同時に嬉しくなり、自分も身が引き締まる思いです。
きっとその若い人たちには良いお手本がいて、そこには信頼と尊敬の関係性があり、今後はその若い人たち良いお手本となって後に続く人たちを育てていくのだろうと思います。
『禅』や『和』の文化が世界から注目されている日本に、今後も変わらずそういった精神脈々と受け継がれていくものと信じて願います

有り難いオファー

とても充実した職場での日々でしたが、私には海外で生活をするという夢もあったので、ビザが取れる期限が過ぎる前に1年間オーストラリアに行くことにし、会社を辞めることにしました。
会社からは「1年後に帰国するなら、それに合わせて東京の本店にポストを用意するから、復帰しないか。」と、とても有り難いオファーを頂きました。
老舗百貨店の本店勤務滅多に例がない光栄な大抜擢でしたが、せっかく新しいことを始めるのにイムリミットがあっては思い切った冒険ができませんし、お世話になり良くして頂いた会社に、後になって「やっぱりできません」と言うような不義理はしたくなかったのでお断りしました。

勲章と財産

そのオファーをされたという事実は私にとって『実績が認められた勲章』であり『自分を誇れる自信』として励みとなっています。
この仕事で得た経験値価値ある財産です。
特に職業柄で鍛えられた洞察力は、生きる上で役に立っている気がします。
今の仕事では、絶対に教わって引き継ぎたい仕事があります。
早くスキルアップし、新たな財産として身につけることができるよう頑張りたいと思います。
仕事に動きがあれば状況や感情にも当然それなりの変化があり、毎日が心穏やかとはいきませんが、スキルアップのチャンスをくれる上司と先輩への感謝は忘れずにいたいと思います。

40歳を過ぎた新人ですが、新たなフィールドで日々ひたすら頑張ります・・・★(^_^;)★

ゴールデンウィークの旅

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嬉しい5連休

4月の月末に根性で何とか仕事をビシッと片付けて、すがすがしい気持ちゴールデンウィークを迎えることができました。
今年は祖母の100歳のお祝いを兼ねて、5月3日からの5連休で里帰りの予定でした。
以前は里帰りも楽だったのですが、今住んでいる場所からは実家までの移動が大変で、2~3日程度のお休みでは帰郷しても移動だけで終わってしまうので、今回の5連休はとても助かりました。

100歳の祖母と20歳の老猫

100歳の祖母に会いに行くためには、我が家の20歳の老猫にお留守番をしてもらわなくてはならないので、早めにペットシッターさんの予約をし、猫には少しお高めの缶詰をあげてモリモリ食べさせ、体重が減らないような対策をとりました。
猫のお留守番は、夏は暑くて体調が心配ですし、だからといって冬に旅行を計画すると雪で飛行機が飛ばなかったりとリスキーですし、秋はそんなに長い連休がないので、結果ゴールデンウィークしか長いお出掛けのチャンスがありません。
老猫を家に残して旅行に行くのは心配なので、私としてはもうそんなに出掛けなくても良い感じなのですが、100歳の祖母にもいつ会えなくなるかわからないので、今後はどうしたものかと悩むところです。

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旅行のストレス

帰郷のためには、まずタクシーに乗って駅に行き、そこから電車で空港へ向かい、飛行機に乗り、飛行機を降りて空港から電車で街に向かい、長距離バスに乗ってようやく故郷に到着します。
最後の行程の長距離バスが限られた便数なので、飛行機に乗り遅れたり飛行機がアクシデントで遅れるとアウトなのです。
そんな訳で、里帰りをするときは予定通りに移動ができるか、いつも気を抜けずピリピリしてしまいます。

ゆとりの午後便

飛行機を利用する旅行といえば早朝の便を予約するので朝4時起きでしたが、今回は出発の前日まで仕事だったので、少し時間にゆとりが持てるよう、午後の便にしました。
空港の飲食施設がリニューアルされたので、空港で昼食をとることにしました。
空港内には子供に人気のキャラクターパークがあり、そのエリアを眺めながら食事をするレストランを選びドラえもんカフェ』に入ることにしました。

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私=ジャイアン

可愛いオリジナルメニューがたくさんあり、ずいぶん悩んだ末に娘はドラえもんのポケット型ピザを、私はお勧めのカレードリアを注文しました。
カレードリアにはキャラクターの顔が描いてあるチーズがのっていて、私はてっきりドラえもんだとばかり思っていたのですが、実はどのキャラクターになるかはお楽しみで、運ばれてきた私のドリアにはドドーンジャイアンの顔がありました。
「メインのキャラクターではない上に、しずかちゃんでもスネ夫でもなく、まさかの剛田タケシとは・・・」としばらく眺めていると、向かいの席で娘が「ママにはやっぱりジャイアンだよねー!」と楽しそうに笑っていました。
娘よ、私のイメージはジャイアンなのか・・・
ならば私も空き地でリサイタルをしなくてはなるまい!
「皆さん、熱い想いを込めた曲を聴いてください!『お前のモノは俺のモノ』」とか。

ビール休憩

ゴールデンウィークで空港はかなりの混雑でしたが、飛行機は予定時刻通りに運行しているとのことで、ひとまずホッとしました。
1時間半ほど飛行機に乗り、空港から街に移動する際にちょうど快速電車に乗れたので、予定よりも少し早く街に着くことができました。
長距離バスの出発まで1時間ほどあったので、バス乗り場のすぐ近くにあるお気に入りの牛タン屋さんに行き、ビール休憩をとることにしました。
乗り継ぎだらけで疲れる移動なので、ビール休憩でもとらないことには正直やってられません。

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いよいよ故郷へ

久し振りの牛タン懐かしい美味しさに、ビールが一段としみわたりました。
時間があまりなかったので、味わいながらも素早く頂き、壁に貼ってある魅力的なご当地メニューを見ながら「帰りはまたここに寄って、大好きなおつまみでゆっくり飲もう・・・」と計画を立て、早々にお店を後にしました。
牛タンとビールを堪能した満足感と、無事にバスに乗れた安心感で、バスの中ではめずらしくリラックスし、少し眠りました。
途中、雪解けが遅いことが有名夏スキーが楽しめる山が見えてきて、まだたっぷりと残っている雪を眺めながら「いよいよ故郷へ近づいているんだなぁ」と実感し、何だか嬉しくなってきました。

お墓参り

私が実家に帰る目的は、家族の元気な顔を見ること、仏壇に手を合わせること、ご先祖様のお墓参りをすることです。
3つの墓地を巡り、お墓の前で手を合わせると何だかとても気持ちが落ち着きます。
お寺の幼稚園に通っていて、幼い頃から毎日お数珠を手に拝んでいたからか、大人になってからも神社やお寺に行ったり、仏像を目にしたりすると心が安らぎます。
あるお寺で、桜の木の下の池亀たちが気持ちよさそうに日向ぼっこをしていて、その姿にほっこりしました。

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春の陽と 花びら浴びて 眠る亀
静かな水面 心和ます

貴重な御守り

私の故郷の寺院には二体の即身仏が祀られてます。
前回娘と拝観したときは、二体の即身仏の存在感に圧倒されて御守りを頂くのを忘れてしまっていたので、今回こそは必ず頂こうと再度拝観に訪れました。
僧侶としての仕事を全うした後に、自ら即身仏になる道を選び、山で何年間も体力を使う修業をしながら、木や山菜などを食し自ら腐りにくい身体を作った上で、土の中の穴に入り即身仏となったのだそうです。
穴の中に入っても、湿気などで身体が腐ってしまい即身仏になることができなかった方々もいるのだとか。
二体の有り難い即身仏が身につけているお召し物の一部が入った御守りを頂いてきました。

『あごダシ』のラーメン

帰郷した際には必ず地元のラーメンを食べます。
『あごダシ』という飛び魚のダシで作るスープと、とろけるようなワンタンが有名で、美味しいラーメン店が何店舗もあるのですが、短い滞在期間ではそんなに行けないので、1店舗を厳選して食べに行きます。
今回行ったお店は、スープの味が以前と少し違うような気がして、あまり感動できませんでしたが、せっかくなのでとりあえずワンタンメンの大盛りを完食しました。
100歳のおばあちゃんが、前はそんなに食べなかったのにラーメンをだいぶ食べ続けていて、美味しくてどんどん食べているならいいのですが、もしかしたら年齢によるボケなどで満腹メーターがきかなくなってしまったのではないかと、少し心配になりました。

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温泉と豪華な料理

午後から、おばあちゃんの100歳のお祝いに、家族で海辺の温泉旅館に宿泊しました。
温泉にゆっくりつかって身体の芯からポカポカになった後は、久し振りの地元の魚介類や山菜料理をお腹いっぱい頂き、みんな笑顔で幸せな時間を過ごしました。
次の朝は豪華な朝食を頂いてから、旅館の近くの観光名所に行きました。
浜辺から架かる赤い橋を渡って島に着くと釣り堀があり、たくさんの人が並んでいました。
大きな魚を釣っている人もいて、娘も私も挑戦してみたかったのですが、あまりの行列の長さに並ぶのを諦めて、島をぐるりと一周することにしました。

故郷の海

この島はお散歩ができ、夕陽も楽しめる、私のお気に入りの場所です。
景色が綺麗で風が気持ちよく、娘も「アスレチックみたいでおもしろい!」とはしゃいで遊歩道をどんどん歩いていました。
娘は岩場でヤドカリを捕まえるのに夢中で、その隣で私は故郷の思い出の景色をのんびりと眺めて過ごしました。
私は海が大好きで、いろんな国の海の素晴らしい景色を見てきましたが、やはり故郷の海が一番だなぁ・・・としみじみ思いました。
田舎すぎて不便なことも多かったですが、純朴さが溢れる美しい土地で過ごした子供時代は、人生の宝だと思っています。

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暮らしやすい街

次の日は映画を観たりお土産を買ったりして過ごし、あっという間に帰る日になりました。
午前の長距離バスで来たルートを戻り、私は計画通りまたあのお気に入りの牛タン屋さん昼ビールでもゆっくり飲もうと思っていたのですが、娘が遊園地に行きたいと言うので、新しくできた地下鉄に乗り、街から20分程で行けるようになった遊園地に行ってみました。
この街は規模そんなに大きくないのですが、わりと何でも揃っていて、温泉、遊園地、動物園、美術館、野球やサッカーの観戦場など、どこへでもすぐに行けるので、とても便利で暮らしやすいのが魅力です。

娘と遊園地

半日しか遊ばないのにフリーパス券を買うのはどうかと思ったのですが、娘の分はフリーパス券を買いました。
ウチの娘は勉強も運動もさほどできないのですが、遊園地では絶叫系の乗り物も平気で、しかも一人でも乗れるので、フリーパス券の料金分を遥かに超えるほど活発にたくましくアトラクションに乗りまくっていました。
「できればこの情熱と勢いが、少しでも勉強やもっと違うことに発揮されるとうれしいんだけどなぁ・・・」激しく思いました。

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『ホヤの塩辛』

閉園ギリギリまで遊んでいたので、牛タン屋さんに寄る時間が少ししかなくなってしまいました。
仕方がないのでお食事だけにしようと思ったのですが、どうしても『ホヤの塩辛』だけは諦められず、牛タンと麦飯を食べた後に追加注文し、ビールと一緒に頂きました。
牛タンもさることながら、やはりこの『ホヤの塩辛』独特な渋みこそが、私にとってはご当地の味そのものなのです。
『ホヤの塩辛』を食べている間、いつも気取り気味の私が本当に美味しいと感じたときにだけつい口にしてしまう「うんめぇー!」という言葉が止まりませんでした。

新たなお店発見!

本当はホタルイカの沖漬け』も食べたかったのですが、飛行機に間に合わないと困るので諦めてお店を後にしました。
空港に着き、待ち時間に私の心を掴んで離さない魅惑の『ずんだシェイク』を飲み、またもや「うんめぇー!」
連発
全くこの地域ときたら、どれだけ私の心を鷲掴みにするつもりなのか・・・(?!)
飛行機に乗り、自宅に帰ってきてからも『ホヤの塩辛』の味が忘れられず、ネットで検索してみると、こちらでも『ホヤの塩辛』を出すお店を見つけました。
今年の春と夏は、そこのお店で決まりだなと思いました。


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いろんなお気に入り

こうして私のゴールデンウィークの旅は無事に終わりました。
今回、自分が今まで暮らしていた場所を巡ってみて、一つの場所に落ち着いて暮らすのも慣れ親しんだ安心感があっていいけど、いろんな場所で暮らしてみるのも、それぞれ違った思い出やお気に入りの味などができて楽しいのかもしれないと思いました。
もしいつか、また違う場所で暮らすことになったとしたら、きっとこの地域のお気に入りの味などを懐かしむ日がくるのでしょう。
なので、今はこの場所でたくさんの経験をして、食の面でも文化の面でも充実した日々力いっぱい楽しもうと思います。

私の『プレミアムなフライデー』

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負け犬な日々

ここしばらく職場で山盛りの仕事と戦い続け、なかなか時間内に終わらせることができず負け犬気分を味わう日々が続いていました。
4月も下旬に入り、新たに入ってくる仕事の量はだんだんと落ち着いてはきたものの、今まで手つかずで溜まった仕事がそれに比例して自動的に消える訳ではないので、今度は後回しになっていた仕事をこなしていくという日々がやってきました。
以前よりはマシにはなりましたが、なかなか片付かない仕事との追いかけっこで、釈然としない気分の日々でした。

割り切った段取り

毎朝、「今日はこのくらいまで作業を終わらせて、明日はあれを終わらせて・・・」と段取りを組むのですが、突発の処理案件が毎日必ず何件も入るので、なかなか予定通りには進まないまま、ついに月末の金曜日を迎えてしまいました。
残業を何時間してでも溜まった仕事は今月中に全て終わらせてしまいたいところだったのですが『残業に頼らずに仕事をこなす』という部署の方針にも賛成でしたし、割り切った決断をすることも学んでいかなくてはと考え、自分の願望はさておき、新しい段取りを考えました。

静かな時間

来月に繰り越しても大丈夫な仕事と、今月中絶対に終わらせておきたい仕事の仕分けをし、優先順位をつけたメモを作り、月末の勝負どころなので上司にも確認してもらった上で最終的な予定を決定し、さっそく仕事に取り掛かりました。
午前中は電話も数件しかなく、新たな処理案件も少ししか入らず、珍しく静かに集中して予定通りに仕事をこなすことができました。
「午後もこのペースで仕事ができれば、予定よりも早く作業を完了できるかもしれない!今日はイケるかもしれないぞ!!」と、一人でウキウキしながらお昼休みに入りました。

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激しい空腹

私の職場では、ECOな取り組みとしてお昼休み中はオフィス内のほとんどの場所の蛍光灯を消すというのが習慣になっています。
なので、お昼休みは窓際の席以外は皆、薄暗い中で昼食をとるという、少し変わった環境です。
仕事を始めてからは一日中頭を使うようになり、とても激しくお腹が空くので、お昼休みはとりあえず一心不乱に食べてお腹と血糖値を満たします。
本当にお腹が空いているときは、食べることだけに集中したいので誰とも話さずに、薄暗い空間でひたすら食べています。

脳の休息と準備体操

職場ではずっと仕事のことで頭がいっぱいなので、お昼休みは同じテーブルに並んで食事をしている女子たち敢えて背中を向け『絶対に話しかけて欲しくないオーラ』全開にし、独り『無』の時間を過ごすことでにしばし休息を与えます。
そして、お昼休みの後半はスマホで少しだけ『キャンディークラッシュ』というゲームをして、午後の職務に向け頭の準備体操をします。
一手二手と先を読む頭脳戦の様なこのパズルゲームをして以来、以前よりも頭の回転が良くなったような気がします。

不気味などや顔

以前、この『キャンディークラッシュ』というゲームで700代のステージまで進んだところで、なぜかそれ以上のステージが「只今更新中」と表示されて進めなくなってしまったのでアプリを削除したのですが、頭の体操の為と思い最近またダウンロードして最初から始めました。
お昼休みにこのゲームをクリアして、一人ニヤリと『どや顔』を決めてから、気分よく仕事の後半戦に挑むというのが、私のルーティーンです。
薄暗いオフィススマホ画面のライトに照らされた『どや顔』は、けっこう不気味だろうなぁと思います。

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怪しい雲行き

午後も3時ぐらいまでは電話も少なく、順調なペースで作業が進みました。
「いいぞ、いいぞ、この調子なら時間に余裕ができて、もしかしたら他の作業まで進めるかもしれない!」と思っていると、急にいろんな依頼の電話が集中し、他の部署からの頼まれごとも入り、どんどん雲行きが怪しくなってきました。
「だよねぇ・・・そんなに甘くはないよねぇ・・・」と思いながらも「でも今日は月末だから、絶対にこの仕事だけは終わらせる!残業なしで時間内に終わらせてみせる!!私はできるんだ!!!」と、根拠のない独りよがりな自信を胸に、とりあえず依頼された案件の処理を始めました。

分刻みの予定

依頼された案件の処理を全て終え、気が付くと4時をとっくに過ぎていましたが、3時ぐらいまで集中して作業ができていたお陰で、残りの作業量は頑張ればなんとかイケそうな感じでした。
「よし、ラストスパートだ!絶対に5時半前にはビシッと全部終わらせてみせる!!」と、再度作業を始めました。
今度は10分間で処理する目標の量に資料をざっくりと分けて、分刻みで仕事を進めてみることにしました。

立て続けの電話

「今日はもう電話がきませんように・・・他の依頼もきませんように・・・」と思いながら作業をしていると、問い合わせの電話立て続けに4本入りました。
「ワォッ!なんでこのタイミング?!嘘でしょー?!ガガーン!」などと、少し壊れ気味になりつつも、プロ意識で親切丁寧な対応をし、上品に電話を切りました。
「では失礼いたします」➡電話を切って時刻を見る➡「オーマイガッツ石松!もうこんな時間に!!」と焦る➡「大丈夫、まだ時間はある、落ち着け自分!」と平静を取り戻す➡「できる、私はできる、頑張れ私!!」と自分を励まし作業を再開

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立て続けの来客

5時を過ぎた頃にカウンターに立て続けに来客が3件ありました。
プロ意識でにこやかに迅速な対応をし、お見送りをしました。
「有難うございました」➡席に戻る➡「ウォォォォォォッ!なぜだ、なぜこんなときに限って来客が重なるんだぁぁぁ!!ウェェェェェェイッ、ジャスティスッ!!!(←サンシャイン池崎)」と取り乱す➡「でも、事前に来客対応の準備をしてたから、それほどのタイムロスではない!備えあればうれいなし!日頃の心掛けの賜物だ!エライぞ自分!」と自分を褒め称えて気持ちを上げる➡「こうなったら10分ペースじゃなくもっと早いペースで作業を進めるしかない!私ならできる、絶対できる!!」と自分に暗示をかける➡「お願いだから今は誰も話しかけないで下さい」という険しい顔つきで作業続行

やり切った満足感

そんなこんなで、やっと作業を終え、時刻を見ると5時34分でした。
本当ならば、作業を終えて雑務や片付けも5時半までに華麗に終わらせるのが目標だったのですが、まぁ許容範囲ということで自分の中ではアリにしました。
とりあえず、その日の目標作業を全て終わらせることができたので「やったぜ、段ボール4箱分の仕事も、全部まとめてやっつけてやったぜ!!」と、久し振りに『やり切った満足感』を噛みしめて職場を後にしました。
本当にずっと『仕事との勝負』では負け続きだったので、こんなに気分良くゴールデンウィークに突入できるのは嬉しい限りでした。

普段と特別の違い

気迫と『火事場の何とか』効果で、いつもよりも速いペースで作業を進められた気がします。
「それなら普段もそのペースで仕事をすればいいじゃないか」という意見もあると思いますが、これは本当に追い込まれたとき発揮される『人間の潜在能力』であって、いつもこんなに追い込まれるような環境では、きっと身体が持たないと思うので、そこはナシということでご容赦頂きたく存じます。はい。

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スキルアップのポイント


人にはそれぞれ得意・不得意能力の違いがあるので、他者と比較してもあまりプラスにはならないと思います。
繰り返し継続することで学び、その知識を自分のモノにして応用できるようになることこそが、スキルアップのポイントだと感じています。
最初は全くできないことでも、3クールほど繰り返す感触がわかり、自分なりの作業の簡素化とスピードアップができるものだと、私はこの実務修行を通して実感しているので、今後どんな業務に就いたとしても何も怖くありませんキリッ!

『プレミアムなフライデー』の魅力

4月28日(金)は、早く退社してのんびりと優雅な時間を過ごすという世間一般の『プレミアムフライデーとは違いましたが、私にとっては最後にビシッと仕事をやり切って自信を取り戻すことができた、とても『プレミアムなフライデー』でした。
今の私は『実務修行』が楽しみの一つになっていることもあり、この『やり切った満足感』から得るすがすがしさは、明るいうちに飲むお酒と同じくらい魅力的で贅沢な感じがしました。

それぞれのプレミアム

プレミアムフライデーは今後どのようになるのかわかりませんが、限定された人たち向けの目線だけではなく、いろんな業種の人も、月給制の人も時給制の人もそれぞれ皆が潤って楽しめるようなシステムになったら素晴らしいと思います。
そうなると、とりあえず『フライデー』に限らず、月末にも限らず、単に『プレミアムデー』として各企業の方針で取り入れるスタイルになるのかなという気がします。
今のところ、私にとっての『プレミアムデー』勝負どころの月末なので、次の月末も『やり切った満足感』すがすがしい気分になるように仕事を頑張ります。

『待ってろよ、月末め! 勝負じゃ 勝負じゃ、プレミアムじゃあぁぁぁぁ!!』

盛り沢山な一日

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舞台が終わって

3月の下旬に行われた、娘が出演する舞台公演が無事に終わったので、4月最初の週末は『打ち上げ』として、娘と盛り沢山なお出掛けを楽しみました。
2月の下旬舞台稽古の公開撮影があり、その際に練習風景を少し見せてもらったときは、主役の二人以外はまだ舞台の上で緊張しまくりで、歌とダンスにおいては演出の先生も認める程のグダグダ振りだったので、「本番まであと1か月しかないのにこんな調子で、チケットを販売するに値するぐらいの舞台としてちゃんと仕上がるんだろうか・・・」と、不安で仕方ありませんでした。

娘の初舞台

2日間の公演で、初日夕方の時間帯だったこともあり来場者が少ないことを予想していたのですが、開場の1時間前からもう既にお客様が並んで待っていました。
観覧する保護者もドキドキの初公演は、張り詰めた空気の中、緊張した面持ちながらも子供たちが一生懸命に演じきり見違えるような仕上がりの舞台となりました。
『プロの演出家の仕切り』『子供たちのスポンジ並みの吸収力』のコラボの賜物だと思いました。
舞台が終わってホッとしたところへ、公演を見に来てくれたお友達からプレゼントを受け取った娘は、やり遂げた満足感お友達の心遣いとても嬉しそうでした。

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大成功の公演

次の日の公演は昼の時間帯だったので、前日よりも来場者が多いことを予想し早めに会場に行ったのですが既に行列ができており、その日はほぼ満員の状態でした。
出演する子供たちも初日の公演で緊張が解け大勢の観客の前で演じきったことで自信がついたようで、みんな前日よりもリラックスした表情のびのびと演技をしていました。
公演後に、出演した子供たちと指導をしてくれた先生やスタッフの方々簡単な打ち上げもして最後まで楽しめたようで、娘は来年もまた演劇に参加したいと張り切っていました。
この公演を最後に遠くへ引っ越していってしまうお友達もいたようでしたが『一緒に舞台を作り上げた』という思い出は、きっとお互いの宝物として心に残るのだろうと思います。

秘められたポテンシャル

こういった経験から更なる成長をさせてもらえるということは、素晴らしくて恵まれたことだ思います。
また、普段の生活の中で私にはなかなか気付くことができなかった娘のポテンシャルを新たに知り、娘が秘めた実力誇らしく思えていることにも深く感謝しています。
母親は我が子の多くのことを知っていますが、他人が見たときの子供の評価や、子供が他人から受ける影響というものも、ときには大きく成長を助けることがあると、私自身も勉強になりました。

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ご褒美DAY

それぞれの想いを抱いたイベントも無事に終わったので、美味しいものでも食べて楽しく過ごすことにしました。
公演の次の週末はちょうど天気の良いお出掛け日和となり、私たちはまず街の中心部にある観覧車に乗りに行きました。
商業施設の屋上に設置されている観覧車は見晴らしがよく、開放感を満喫できました。
その後はイタリアンレストランでランチをし、映画を観に行きました。

ナイスなチョイス

映画は娘のチョイス『SING』を観たのですが、幾つかの候補からその映画を選んで良かったと思いました。
登場するのは動物たちで可愛らしかったのと、がたくさん出てくる内容だったので2時間ぐらいの作品でしたがテンポが良くあっという間の時間に感じられました。
劇場を経営するコアラが、潰れそうな劇場を盛り上げようと試行錯誤するストーリーなのですが、将来起業を目指している私にはその姿が他人事には思えず、おそらく他の人たちにとっては少し笑えるダメダメなシーンも、すっかり感情移入している私にとっては気の毒で切ないシーンに映り、多分周りは誰も泣いていないのに一人で号泣してしまいました。

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特別な感情

起業セミナーなどでいろんな事業主の方々にお話を聞く機会がありましたが「経営者は常に孤独」という言葉をよく聞きました。
「だからこそ自身の弱さを見せる勇気と助けて欲しいと言える仲間が必要なんだ」とも教わりました。
その映画では経営者のコアラ絶望感から諦めと孤独の世界へ逃げ込んでしまうのですが、仲間からの励ましや、それぞれが努力している姿から『立ち止まらずに進み続ける』という信念を思い出し、根性で再び立ち上がるというシーンが、ずっと忘れらせません。
そのシーンがこんなにも心に深く響いているのはただ感動したからではなく「将来自分がそんな状況に陥ったとき、私ならどうするだろう・・・あんな風に強い気持ちで進み続けられるだろうか・・・」という不安も同時に感じたからです。

それぞれの見方

打算的な繋がりではなく本当の意味で協力し合える仕事の仲間出会えるか、または作れるかどうかということは、仕事をこなす実力とは別物で、経験よりも天性の人柄や考え方大きく左右するような気がします。
今までずっと合理的な個人主義で生きてきたので、『仲間を作る』ということが自分にとっての新たな、しかも簡単にはクリアできない課題になるだろうとヒシヒシと感じています。
娘にとっては可愛い動物と歌がたくさんの面白い映画となり、私にとっては深く考えさせられる映画となりましたが、お互いそれぞれ満足できたので良かったです。

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鉄板焼き

映画の後はゲームセンターに行き、娘が太鼓の達人『UFOキャッチャー』に挑戦するのを眺め、そしてブラブラとお買い物をしてから、お好み焼きともんじゃ焼きを食べに行きました。
娘は初めて食べるもんじゃ焼きが気に入り、小さなヘラを使って食べるのに大興奮でした。私は「やっぱり『鉄板焼き』と『天ぷら』はお店で作ってもらって食べるのがいい!最高!」と、久しぶりの美味しい鉄板焼きにご機嫌で、ビールもどんどん進みました。

観覧車からの夜景

食事が終わるとすっかり夜で、私はアルコールで程よい気分になっていたので、すぐにタクシーで家に帰ろうと思ったのですが、娘がまた観覧車に乗って夜景が見たいというので、「娘のご褒美の打ち上げだしね」と思い、頑張ってもう一度観覧車に乗りに行きました。
遠くに見える光の点の集まりと、眼下に広がる繁華街のネオンがキラキラと綺麗で、娘はだいぶはしゃいでいました。
いつも家から眺めている華やかな電飾の観覧車ですが、今は逆にその観覧車の中から家を眺めていると思うと、少し不思議な気分でした。
「若き日のデートコースか!」というくらい、盛り沢山の楽しい1日でした。

3月の想い

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ピアノコンサート

2017年3月11日(土)、とあるホールで開催されたピアノコンサートに行きました。
2011年東日本大震災の復興支援のチャリティーイベントとして開催されているこのコンサートに私が伺うのは、今年で2度目でした。
震災が発生した時刻に黙祷をささげた後に始まったそのコンサートでは、素敵なシルバーヘアー女性ピアニストの先生が、全身を大きく使い情熱的で力強くも、優しさに満ちた美しい音色を聞かせてくれました。

いろんな想い

ガラス張りで外の景色が見えるそのホールは天井が高く開放感があり、普通の音楽ホールのような堅苦しさがない分、ゆったりとした気持ちで音楽を鑑賞できるので、私は気に入っています。
私の席の近くに、演奏を聴きながら泣いている女性がいました。
「きっとこの女性は実際に被災して、とても辛い思いをしたんだろうな・・・」と思い、あまりに悲しそうだったので何か気の利いたことがしたかったのですが、声を掛けるべきなのかどんな言葉を掛ければいいのかわからないまま、コンサートは終了し、気が付くとその女性は既に会場を後にしたようでした。

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祈り

説明によると、そのピアニストの先生は20歳ぐらいの頃から音楽留学の為に単身でヨーロッパへ渡り、長く実績を積まれていたのですが、ずっとピアニストとしての活動を続けていたのではなく、人生の半分近い数十年間は、お母様とご主人の看病に献身していたとのことでした。
ひたすら続く看病の日々は、体力的にも精神的にもとても辛かったに違いありませんが、祈りの気持ちを胸に、くじけずに過ごしてきたとのことで、先生の精神力の強さが伺えました。

真摯な姿勢

また、東京の地下鉄で起きたサリン事件でたくさんの命が奪われて以来、先生は人々の為に『祈り』というものを考えるようになり、祈りの気持ちが届くように音色に想いを込めながらピアノの演奏をするようになったと聞き、先生の『人を思いやる心の大きさ』を感じました。
今はお母様もご主人も他界され、音楽活動に専念しているとのことでしたが、かなりの気力と体力を消耗するはずのピアノ演奏を、身体の調子が良くないときでも弱音を吐かず、リハーサルの段階から常に全力投球で弾いているとのことで、なんて芯の強い方なんだろうと、真摯な姿勢に心を打たれ、その人間性に魅かれました。

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懇親会

今年は同じ会場でコンサートの後に『懇親会』として、ピアニストの先生と直接お話をする時間が設けられていました。
震災のチャリティーイベントということなので、震災のときの悲しい話題になるのではと思い、気持ちが沈む恐れを考え、そのまま参加せずに帰ろうかとも思ったのですが、そのピアニストの先生にどうしても直接お礼が言いたかったので、思い切って参加することにしました。
懇親会に参加したのはその先生の根強いファンの方々で、被災者は私以外にいないようで、話の内容は主にその先生の今後の音楽活動についてなどだったので、和気あいあいの雰囲気にホッとしました。

不意の涙

帰る前にそのピアニストの先生に「被災してこちらに避難してきている者で、このコンサートには前回から伺わせて頂いております。いつも素敵な音楽を有難うございます。」とご挨拶をしました。
すると、その先生は何も言わず深い慈しみの表情で私に向かい、ただ何度も頷きました。
言葉が無くても伝わってくるその心の温もり心に染み、私は不意に涙が込み上げてきて、それ以上何も言えなくなりました。
するとその先生は、私にハグをして「大変でしょうね。わかりますよ。大丈夫、一緒に頑張っていきましょう。私も、来年もまた会えるように頑張るから。」
といって、頬にキスをして優しく激励してくれました。

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悲しい気持ち

東日本大震災からしばらく経ち、私は被災したけれども近しい人の命が奪われた訳ではなかったので、「そういうつらい被害にあった他の被災者に比べたら、それほど大きな心の傷は受けていないないんだ。」とずっと思っていたのですが、その先生に静かに見つめられると、今まで知らず知らずのうちに心の奥に閉じ込めていた悲しい気持ちが溢れ出し、自分の感情を抑えることができなくなってしまいました。

強がる心の殻

きっと私は、悲しい気持ちに押し潰されると動けなくなるので、いつもわざと自分に「もっと辛い思いをしている人たちに比べたら自分なんてたいしたことないんだから」と言い聞かせることで本当の気持ちに蓋をして「私だって私なりに辛くて悲しい」という事実を、なるべく認めないようにしていたこと気付きました。
頑なに強がる心眼差しだけでフワッとほどいて、一瞬で心の殻を取り払ってしまうほどのその思いやりと優しさに満ちた空気「こんなに凄い人って本当に存在するんだ・・・」と驚きました。

慈愛の深さと温もり

本当に慈愛に満ち溢れている人というのは、自然とその温もりが相手に伝わるので、言葉なんてなくても相手を癒せるものなんだと思いました。
あの日以来、私は気持ちが前よりも少し楽になった気がしています。
『辛くて泣きたかったら素直に泣けばいいんだ』と思えるようになりました。
また来年の同じ日に、あの素敵な先生にお会いして、凛とした姿で奏でる美しいピアノの音色を聴くことができたらいいなと思います。


ワイン体験レポートシリーズ

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