『変化を感じる夏休み』Vol.1


いろんな変化

中学校の夏休みが始まると、娘は部活動がますます忙しくなりました。
市内の中学生が集まる合同練習や、近くの中学校との練習試合などがあると朝早く起きて会場へ行かなくてはならず、娘は小学生の頃と違い夏休みでも朝ゆっくりと寝ていられない生活でしたが、自分が興味を持って始めた部活動の為の早起きは全く苦にならない様子でした。
夏休み前半の塾の夏期講習は、部活動を頑張る子供たちも通いやすいように夕方からの時間帯に設定されており、まだ辺りが明るい時間に終わるので私はしばし塾へのお迎えから解放されゆっくりとした夜を過ごしました。
年々夏の気温が上がっていますが、今年の夏は例年以上の猛暑『湿気が少なくて涼しい』と評判のこの地域でも寝苦しい夜が続きました。
以前なら寒さには弱くても暑さなら余裕で我慢できたはずの私も、8年の歳月でこの地域の気候に感化され以前とは真逆の体質になり、寒いのを我慢する方が楽なように感じました。


ミュージカル鑑賞

お盆前の3連休は娘と劇団四季のミュージカルを観に行きました。
『リトルマーメイド』を観るのは2回目で、前回は娘がまだ小学生の頃でした。
中学生になると、親と一緒に観るゴージャスなミュージカルよりもお友達と一緒に観る映画に魅かれるらしく、開演までの待ち時間に「ミュージカル鑑賞はもう卒業でイイかな・・・」と言う娘の言葉に、「これもまた子供の成長なのかも・・・」とちょっぴり淋しさを感じながら「まぁ、劇団四季のミュージカルはいっぱい観て十分楽しんだからね。」と、過去に見た演目を二人で挙げてみました。
娘が幼稚園児の頃に初めて連れて行った『ライオンキング』から『マンマ・ミーア』、『美女と野獣』、『オペラ座の怪人』、『キャッツ』、『ウィキッド』、『サウンド・オブ・ミュージックと、それぞれ複数回ずつ鑑賞した思い出を懐かしみ、今では中学生のお姉さんになった娘の成長を感じていると『リトルマーメイド』の幕が上がりました。


劇団四季の魅力

幼稚園児や小学生低学年の女の子がたくさん観に来ていましたが、みんなお行儀よく静かに鑑賞していて偉いなぁと思いました。
主役のアリエル役の役者はとても可愛らしい人で、王子様役の役者はキリリとしたカッコイイ人だったので、観ていてテンションが上がりました。
水中をイメージした舞台は涼しげで美しく「こんな猛暑の中、海の中にいるような気分になれるなんて幸せだなぁ・・・」とうっとりし、手拍子をしたり笑ったりしながら素晴らしいミュージカルに釘付けになっていると、あっという間に前半の幕が下りました。
休憩時間に入るとすぐに私と娘は顔を見合わせて「やっぱりミュージカルって最高だよねぇ!」「絶対また観なくちゃ!」と口々に言い、今回でミュージカル鑑賞を卒業するどころか、今後の公演スケジュール次回のチケット発売日をすぐにチェックし、今度はどの辺りの席をとるかの打ち合わせまで始めました。
私たちにとって劇団四季の魅力は絶大で、そう簡単に卒業などできないのです。


メルヘンな一日

私はいろんなストーリーのヒーローやヒロインだけでなく悪役にもかなり魅かれて目が離せません。
特に『リトルマーメイド』に出てくる悪者『アースラ』が好きなので、妖艶で迫力のある低い歌声と演技が鑑賞でき嬉しかったです。
お盆近くでお休みの人が多かったこともあり劇場はほぼ満席で、カーテンコール大きな拍手で盛り上がり何度も役者たちと対面することができました。
劇場を後にし、感動と余韻を味わいながら娘のお気に入りの不思議の国のアリスをイメージしたテーブルや店内のディスプレイが可愛らしいビュッフェレストランへ行くと、私たちは外から見ると一番目立つ窓際のお席に通されました。
景色を眺めながら少し早い夕食をとり、食後のデザートに大好きなカロンをたくさん食べディズニーづくしの一日にご満悦な娘の様子に「とりあえず楽しい夏休みの第一弾を過ごせて良かったな」と思い、せっかくなので私もカロン力いっぱい食べました。


中学生の引率

次の週末は「夏休み中にお友達と一緒に映画を観に行きたい!」という娘の強い希望で、女子中学生4人を連れて映画館に行きました。
お年頃の女子としては「校則で大人と一緒じゃないと学区外や繁華街へ行けないから大人に連れて行って欲しいけど、一緒に映画を見たり食事をしたりするのはイヤ!」とのことで、私はツアーガイドのように待ち合わせの時間と場所を決め一緒に電車に乗り映画館へ行き、チケット売り場で4人並びの席を中学生料金で購入するのを見届け、売店でポップコーンと飲み物を買うのを見守り、映画の入場案内時間になったら入場口でお見送りをしました。
子供たちが2時間くらいの映画を見ている間、私は一人で昼食をとることにし、何日か前からラーメンが食べたい気分だったので複数のラーメン店が集まるテーマパークへ行きました。
休日は混んでいてかなり並ぶのですが、お昼の少し前だったのでどのお店もそんなに並ばないですみそうでした。


胃袋の老化

「せっかくだから初めてのラーメンに挑戦してみよう!」と、ラーメンの上にチャーシューではなく豚丼の具材ような豚肉がのったラーメンが気になり、私はそのお店の味噌ラーメンを食べることにしました。
もやしナムルの無料食べ放題紙エプロンのサービスがあり豚肉のカットも可能だったので、私は豚肉を食べやすく一口大に切ってもらいました。
こんがりと焼いた豚肉にもスープにも黒コショウがしっかりときいているかなり濃い目の『パンチの効いた味』で、想像以上の量の油がたっぷり入っていたので、いつもはスープまで飲み切る私も、今回は残念ながらスープをほとんど飲めませんでした。
珍しい味のラーメンを美味しくいただいてお店を出ると、10分後ぐらいからどっしりと胃がもたれ始め、30分後には完全にノックアウトされました。
年齢による胃袋の老化をしみじみと感じ、切ない気持ちで屋上庭園のベンチで少し休んでからフラフラとした足取りで映画館に子供たちを迎えに行きました。


『ミッション』を終えて

子供たちが「無料券でUFOキャッチャーを一回ずつして、その後プリクラを撮る!」と言うので、今度はゲームセンターへ連れていきました。
UFOキャッチャーで一度も成功したことがない娘が景品をゲットしたので驚きました。
プリクラを撮るのが初めての娘は緊張気味でしたが、お友達が慣れた様子で画面操作や撮影を進めてくれ順調にプリントできました。
子供たちの希望通り昼食はフードコートへ引率し、私は胃のもたれに耐えながら超混みの中、4人座れるお席を確保しました。
多感なお年頃の女子中学生4人も引き連れてのお出掛けは大変そうで気が向かなかったのですが、少し離れたお席からタピオカドリンクやケンタッキーのチキンを手にお友達とお喋りをしてはしゃぐ娘の笑顔を見て私は「自分の休日を潰してでも娘の希望通りにお出掛けして正解だった!」と思いました。
子供たちは中学校で落ち着きのある行動を学んだのか変に騒ぐこともなかったので「これなら、また引率してもいいかな・・・」と思いました。


変化による好転

昨年の夏、近くは普通に見えるのに遠くがぼやけ、視線を変えるとなかなかピントが合わない症状が酷くなり、私は眼科で検診を受けお医者さんにスマホ老眼です!』宣言されました。
ずっと裸眼で視力1.5ぐらいだったのに急激に視力が低下したので「最終的には何も見えなくなるのでは・・・」と不安に思い、眼精疲労の改善に特化した目薬や錠剤を試してみましたが、これといった効果もみられないまま途方に暮れる日々でした。
前回『リトルマーメイド』を鑑賞した際はステージ上の役者の顔がはっきりと見えずとてもショックが大きかったのですが、なんと今回は役者の細やかな表情まで見え以前のように鑑賞することができ、私は転職による労働環境の変化好転し、視力が回復してきていることに気がつきました。
人生で起こる出来事には常に意味があると私は考えていて、今回の転職でもいろんな面で好転を実感しており「物事の選択の良し悪しは、結局その後の結果によって決まるものなんだなぁ・・・」人生の不思議なおもしろさを噛みしめています。

『変化を感じる夏休み』Vol.2へ続く