『ワイン体験レポート2年目』4月


今年の作業スタート

2018年4月14日(土)に、娘とワイン葡萄の栽培作業に行ってきました。
今年の秋に収穫するワイン葡萄の為の作業としては、前年のワイン葡萄の収穫を終えた11月頃にする、ワイン葡萄の木の『剪定』からがスタートとなるのですが、雪を伴う悪天候で剪定作業への参加が難しかった為、今年のワイン葡萄の栽培作業は今回の『棚上げ』からのスタートとなりました。
4月といっても風はまだ冷たく、街に出掛けて歩き回るのと、畑に立ちっぱなしで農作業をするのとでは体感温度がかなり違うので、油断せずにダウンのロングコートを着て長靴を履き、マフラーをしてニット帽をかぶり、完全防備で挑みました。

大自然の癒し

ワイン葡萄の畑がある施設は宿泊もでき、以前は泊りがけでワイン葡萄の栽培作業に参加していましたが、週末の予定が段々と増えてきたので、最近は日帰りで参加しています。
朝早いバスに乗るのは大変ですが、海岸沿いの道路から大好きな日本海を眺めるのが一つの楽しみとなっています。
畑に着くと、広大な景色と溢れる春の大地の香りに、心身ともに癒されていくのがわかりました。
私は、職場でいろんな経験を重ね、日々学べるのが楽しくて、絶対に病気などで仕事を休みたくないので、普段はマスクを着けて生活しているのですが、今回はマスクなしで大自然の中、マイナスイオン満喫しました。


新たなスタイル

施設の近所のワイナリーのオーナーが、いつものように作業のレクチャーをしてくれました。
この施設のワイン葡萄棚は、一番下のワイヤーが一般的な葡萄棚よりも低い位置に張られていて、本来ならワイン葡萄が成長していくにつれ立って出来るはずの作業が、腰を曲げないとできない状態だったので、今年はワイヤーが高い位置に張られていました。
また、昨年は質の良いワイン葡萄を実らせる為に、余計な枝は潔く切り落とす剪定をしたのですが、雪の重みで枝が折れたり虫や病気の被害で枝がダメになり、ワイン葡萄の実りが少なくなってしまうリスクを考え、今回は枝を多めに残していたので、今年の棚上げ作業は昨年とは勝手が違いました。

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予想外の被害

雪深い冬の間、ワイン葡萄の木たちは雪の下で眠るのですが、今年はネズミが雪の下に潜ってワイン葡萄の木の皮を食べてしまうという被害がその地域で発生したとのことで、見てみると木の皮が部分的にない木が幾つかありました。
木が成長する為に土から栄養分を摂り入れる管は、木の中心ではなく外側の皮にあるので、木をぐるりと一周する形で皮を食べられてしまうとその管が途中で途切れた状態になり栄養を枝に運ぶことができず成長できなくなってしまうのだそうです。
残念ながらそんな木が何本か出てしまっていたので、今回の枝を多く残して多くの実りを確保する方針の剪定正解だったと思いました。

娘との共同作業

『棚上げ』は、雪に潰されて地面の上に横たわっているワイン葡萄の木を、葡萄棚の一番下のワイヤーの高さまで持ち上げ、枝をワイヤーに巻き付けて括る作業なのですが、ワイヤーの位置がだいぶ高くなっていたので、ワイン葡萄の木を起こすのに苦労しながら、娘と二人掛かりで作業を進めました。
私が起こした木や巻き付けた枝を娘が押さえ、私が麻紐でワイヤーに括りつけ、娘が紐の端を切るという共同作業はなかなか楽しかったです。
枝が多く残っているので、本来なら一定の方向に統一して枝を括るところを左右に伸ばしたり、何本も重なった状態でワイヤーに括りつける必要があり、枝の方向やバランスに悩みました。


ラクルな出逢い

冷たい風が吹く中、腰を曲げた状態で作業を続け、ふと体を起こして一息つくと、黄金色のフサフサしたものが視界に入りました。
この地域は大自然の中にあり、飼い犬たちも自由なので、たまに脱走して遠くまで冒険に出ることがあるようで「あぁ、どこかの家の柴犬が脱走して遊びに来たのかな・・・」と見てみると、なんとキタキツネでした。
私が過去に見たことがあるキタキツネは小さくてとても細い印象でしたが、そこに登場したキタキツネは、しっぽは勿論、身体の毛もまだ冬仕様なのかフサフサで、身体も大きめでした。
「うわぁー、可愛い!キツネちゃんが見れるなんて感激!!」と、私はドキドキしながら近づいて行きました。


キタキツネと私

そんな私に警戒して逃げる様子もなく、キタキツネは「いつも通り散歩してるだけなんですけど、何か用ですか?!」という感じで、しばらく私を見ていました。
私がじわじわと距離をつめていくと、さすがにキタキツネは少し移動して一定の距離を保ち始めました。
キタキツネが進むと私も進み、キタキツネが止まると私も止まるという『ダルマさんが転んだ状態』を続けている内に、私とキタキツネは葡萄棚からだいぶ離れ、道路を越えて向かい側の草原まで進んでいました。
キタキツネは草原に座り込み、石をかじったりゴロゴロ転がったりして遊び始め、私はその姿に感動しながらキタキツネがいなくなるまでずっと見ていました。

大自然の恵み

「あのキツネちゃんは、ワイン葡萄の木の皮を食べて栄養補給したネズミたちを捕まえて食べたりして、食に困らない恵まれた自然環境で生きているから身体が大きめでふこふこしていたのかもしれないね!」と、大自然食物連鎖について娘と話しながらお昼ご飯を食べました。
施設のスタッフが、畑で採ったふきのとうで作った『ふき味噌』を、白米と一緒に試食させてくれました。
『ふき味噌』は、一度ゆがえてからすぐに調理すると苦味がイイ感じに消えるそうで、程よい苦味の甘辛いお味噌を、圧力鍋で炊いたツヤツヤの白米で美味しく頂きました。
春の恵みを味わえて、得した気分になりました。


コーヒーマイスター

午後も少し作業をし、キリの良いところで止めると畑の方に歩いてくる人がいました。
この施設の会員さんで、コーヒーの差し入れに来てくれたとのことだったので、みんなで少し早めのおやつ休憩をとりました。
その方は趣味でコーヒーマイスターの資格を取得したとのことで、持参した季節限定の豆を挽いて丁寧にコーヒーを入れながら、コーヒーの入れ方のコツなどを教えてくれました。
その方のコツは、はかりを使って豆とお湯の量をきちんと一定にすることと、挽いたコーヒをコーヒーメーカーに入れお湯をかけて蒸らすときに、お湯が均等にいき渡る様に、バターナイフを使って湿った粉に切り込みを入れることでした。

贅沢なコーヒータイム

コーヒーは、ぬるくなってからの方が甘みが増すとのことだったので、少しおいて、ドーナツと一緒に頂きました。
私は常々、酸味のあるものやビターなもの、種類やブレンドによって味が違うことなどから、ワインとコーヒーには通ずるものがあると思っており、そんな話をしながら贅沢なコーヒータイムを楽しみました。
帰りは、その地域の駅前のお店で地元の食材を購入し、キャリーケースいっぱいに詰め込みました。
海が近い地域なので、野菜や果物の他にも新鮮な海の幸や加工品が揃っていて、私たちはいつも帰りにここで買い物をします。
今回は、ゴールデンウィークに帰省する際のお土産も購入しました。


不思議なワインバー

時間に余裕があったので、以前から気になっていた、地元産のワインが味わえる週末だけオープンワインバーへ行ってみました。
想像していたお店の雰囲気とは若干違いましたが、ボトルに残ったワインの保管はきちんと真空がなされ、リーデル社製のグラスを使用していてセンスが良く、シックでシンプルなお店の造りは居心地が良かったです。
午後3時から営業していてカフェメニューもあったので、私はワインを、娘は地元産のアップルティーを注文しました。
このところ、ずっと舌が痛くて赤ワインから遠ざかっていたのですが、やっぱりせっかく飲むならと、地元で有名なワイナリーの赤ワインを2種類頂きました。

絶妙な味わい

薄いグラスから舌の上に流れるワインを味わうと、どちらのワインも適度な重みと濃厚な果実味が感じられる絶妙なバランスで、グラスで1000円程のお値段に値していると思いました。
ワインと一緒に注文した『3種のおつまみ盛り合わせ』は、地元産の無農薬の枝付きレーズン地元の野菜のお浸しと和え物で、枝付きレーズン以外は私がイメージしたものとは違い「チーズや生ハムじゃなくて、地元産の野菜推しなんだな・・・」と思いました。
美味しい赤ワインをグラスで2杯頂きエンジンがかかり、もっと飲みたくなったのですが、大荷物を持ってバスで帰らなくてはならないので、おとなしく帰りました。


大人への道

ワイン葡萄の栽培指導をしてくれているワイナリーのワインが発売されていたので2本購入し、キャリーバックいっぱいに持ち帰った海の幸やその地域産の野菜、お惣菜と一緒に家で頂きました。
コクがありつつもスッキリと飲めるロゼワインで、一晩で一本飲みきってしまいました。
年齢と共に肝機能や腎機能が低下してきているので、最近はフルボトルのワインを一本空けると次の朝まで酔いが残ってしまい「あぁ、半分にしておけば良かった・・・」後悔を繰り返しつつ、気に入ったワインと大好きなシャンパはつい一本飲みきってしまうので、そろそろ『ちゃんと我慢ができる大人』にならなくてはと思っています。

次回のワイン葡萄の栽培作業は5月半ば、今からとても楽しみです★

どうぞよろしければ、娘氏のブログもご覧ください。

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