年末に見つけたスタート

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足早に過ぎた一年

年々、月日の流れを早く感じるようになりつつも、家にいた頃は年末だからといって凄く忙しいという感覚はありませんでした。
今年は外に出てウィークデイのフルタイム勤務で、新しい挑戦や学びに必死になりながらアタマもカラダもフル活用する日々を送ったので、本当に一年が早く感じられ、特に12月『一瞬』でした。
以前なら、普段は学校で過ごしている娘が冬休みに入ると「今年も手間のかかる時期がやってきたなぁ・・・」という気持ちだったのですが、今年は自分にも年末年始の冬休みがあり、娘と一緒にゆっくり過ごせるその時間がとても楽しみで待ち遠しい気持ちでした。

臨機応変なタイミング

私と娘はクリスチャンではないので、私たちにとって今年のクリスマス年末年始の冬休みの前祝いのような感覚でした。
私は忙しく、娘からの熱い要望もなかったので、今年は家でクリスマスの飾り付けを全くしておらず、その分クリスマスっぽい雰囲気の場所へ出掛けてクリスマス気分を満喫しようということになりました。
我が家には『そのイベントの当日でなければ意味がない』というような拘りはなく、ゆっくりできるタイミング臨機応変に楽しむことを重視しているので、今年は12月23日(土)24日(日)の週末にクリスマスらしいことをして盛り上がりました。

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眺めの良いお席

23日は、氷点下の気温が続く最近ではめずらしいプラスの気温で、穏やかな天気になったので、街の大きな公園イルミネーションを見に行きました。
夕方からの点灯なので、4時ぐらいにレストラン早めの夕食を頂いてから公園を散歩することにしました。
その公園の近くの、以前から娘が行きたがっていたビュッフェレストランに行くと、いつも人気で行列になっているとのことでしたが、夕食にはまだ早い時間だったのですんなりと入れました。
サンタの帽子をかぶった店員さんに案内されたお席は窓際ではありませんでしたが、公園の景色が見えるお席でした。

可愛いレストラン

店内のディスプレイBGM可愛らしい、メルヘン溢れるレストランでした。
自分の好きな色でカラフルな綿あめが作れる機械があり、娘は自作の綿あめを満喫していました。
カロン様々なケーキの他に、オーダー制のクリスマス限定スイーツもあり、パスタやピザ、肉料理、魚料理などのお食事メニュー豊富で美味しいので、人気で行列になるのも当然だと思いました。
女子高生たちがキャッキャッと楽しそうスイーツの写真を取りながら、食事をしている姿を見て「娘もあと何年かしたら、あんな風にお友達と過ごすんだろうなぁ・・・」と思いました。

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ゴージャスな夜景

「お気に入りのお店が増えたね!」「絶対にまた来ようね!」と娘と話しながら、レストランを出て、通りを挟んですぐの公園へと向かいました。
まずは公園にあるテレビ塔に上って、夜景を観ることにしました。
普段の街の光に公園のイルミネーションが加わり、よりゴージャスな夜景が眼下に広がっていました。
展望台をぐるりと一周して、しばらくベンチに座りながら街の明かりを眺めてからテレビ塔を後にしました。
公園では『クリスマス市』も開催中で、彩とりどりの雑貨が目を楽しませてくれ、ゴスペルステージも行われるなど、大勢の人で賑わっていました。

光のグラデーション

フードコーナーには外国料理のお店が並び、ホットワインホットチョコレートなどの暖かい飲み物が好評のようでした。
食事をする為の、暖房の入ったテントもあるのですが、屋外のスペースで食事をしている人たちもいて「穏やかな天気とはいえ、寒い中で食事とはスゴい気合だなぁ・・・」と思いました。
毎年そのクリスマス市に出るお店のアーモンド菓子を買うのが私たちの恒例となっていて、今年もカカオ味を選びました。
今年のイルミネーションデザインがシンプルな感じに変わっているコーナーもありましたが、光のグラデーションが美しかったです。

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帰り道の出来事

次の日は、家から一歩も出ずシャンパを開けて家でゆっくりと過ごす予定だったので、公園からの帰りにお店に寄り、クリスマスパーティーの為のご馳走やケーキを買い、風邪予防の長ネギも2束買って家に向かいました。
娘とそれぞれ大きな買い物袋を手に横断歩道を渡っていると、向かい側から目の不自由な方を片手に歩いてくるのが見えました。
道路は凍っていてツルツルで、私たちが普通に歩くのも危険な状態なのだから、目の不自由な方にとっては一段と危険だろうと心配に思ってお声掛けしてみました。

電車で危機一髪?!

その方は路面電車に乗るとのことだったので、停留所まで付き添うことにしました。
停留所に着くとすぐに電車が来たので、電車に乗るまでお手伝いをすると、来たのが新型の電車入口の位置が違う為、その方は車両の連結部分に足を踏み入れそうになり「もう少し進んだ所が入り口ですよ」とお声掛けしながら誘導しました。
優先席がちょうど空いていたので、一緒に車内に入ってお席に座ってもらい、私は急いで電車を降りました。
「電車のドアが閉まって、このまま私も長ネギがはみ出た袋を片手に、街まで連れて行かれたらどうしよう・・・」アワアワしました。

電車を降りて

それを見ていた娘も「あのまま電車が出発しちゃったらどうしようかと思って焦ったよ!」と言っていました。
「人に親切にするって良いことだね!私もママみたいに人に親切にしたい!」と言う娘の姿に成長を感じつつも「娘よ、YOUは恐ろしくドジなところがあるから、MEはまず、YOUが自分のことをしっかりできるようになって欲しいのだよ・・・」と心の中で思いました。
目の不自由な方にとって、雪道は特に危険がいっぱいだなぁ・・・と思いました。
そこで改めてハンディキャップを持っている方々の様々な苦労を考え、何か自分にできないものかと思いました。

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カサンドラ症候群』

家へ向かいながら娘と「誰もが暮らしやすい、安全で便利な世の中になったらいいのにね・・・」と話しているうちに、「私が目指したい事業のベース福祉なんだ」と気づきました。
私は最近発達障害について関心を持っています。
発達障害の人に対する親切な接し方だけでなく、発達障害の人から受ける影響でストレスが溜まり病気になってしまう発達障害二次被害カサンドラ症候群』という世間にあまり知られていない症状にも関心があります。

スタート地点

本人には全く自覚がなく周りの人間だけがうっすらと気付いていて何かと気を遣ったり迷惑を被ったりする『隠れ発達障害の人もいるらしく、そういう人から受ける被害とストレス相当きついものだと思います。
私は発達障害二次被害を受け、一人で抱え込み苦しんでいる人の気持ちを理解して、少しでも助けになりたいとも思っています。
私が考える事業展開は『マンツーマンで個人を助ける』というよりも『多くの人を助けられる何らかのシステムをデザインする』というもので、具体案はまだありませんが、今回こうして改めて考え気づくことで、何となくスタート地点にやっと立てたような気がしました。

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ウチのスタイルで

寒い中をけっこう歩く間、無意識の内に身体がこわばり体力を消耗してしまったようで、家に着くとぐったりと疲れ果て、その夜は早い時間に眠りにつきました。
次の日は遅めの時間に起き、ランチタイムからシャンパを開け、娘と一緒にDVDを観ながらのんびりと至福のひと時を過ごしました。
一般的なイベントだからといって「皆と同じように大きなクリスマスケーキを買わないと!プレゼントは絶対にその日じゃないと!」とは別に思わないので、ウチはウチのスタイルで食べたい物を食べ、自分たちの好きなように盛り上がり、お正月もそんな調子で我が家流幸せな時間を過ごそうと思っています。

お正月の為に用意したロゼを含む7本のシャンパンたちを、カニや鴨肉、クリームチーズ等で頂くのが楽しみで、新年は『ヒャッハー』または『うひょひょー』な予感です★

クリスマスの奇跡


素敵なクリスマスイベント

12月16日(土)の午後、ある大きな企業の組合が主催するクリスマスイベントに参加しました。
それは、2011年の東日本大震災の影響でこの地域に避難してきた人たちを支え続けてくれている活動で、海水浴だったり工場見学だったりと、その年によって内容も様々でした。
母子だけで自主避難をしてきた私と娘は、何度か参加させて頂いているのですが、人の優しさや温かさが溢れるそのイベントにいつも励まされてきました。
イベントが開催されるホテルの会場に入ると、手作りの可愛らしい飾り付けがされていて、子供たちにはプレゼントが用意してあり、楽しそうな笑い声でいっぱいでした。
以前参加したイベントで知り合ったご家族や、主催者の方たちに今年も会うことができ、懐かしさと支えてくれる人がいるという安心感で何だかポカポカした気持ちになりました。

盛り沢山な料理とゲーム

会場がホテルなので食事が豪華で、次から次へと料理が運ばれてきました。
イベントの案内状には『軽食程度のご用意となります』とあったのですが、そのボリュームはその辺の宴会向けのコース料理よりも明らかに豪華「もしかしてこの主催メンバーの方たちはいつも食べる量がすごく多い方たちなのかな・・・」と思いながら、パクパク美味しく頂きました。
参加者全員が楽しめるゲームもあり、『お絵かき当てゲーム』『ジャンケン大会』で会場は更に盛り上がりました。
『お絵かき当てゲーム』各家族がチームになり、チーム内の誰かがお題を引いて絵を描き、同じチームのメンバーはその絵を見てお題を当てるというもので、制限時間は1分で当てるまでの時間が一番早かったチームが優勝というものでした。

お絵かき当てゲーム

最初のチームが引いたお題『宇宙飛行士』で、お母さんが絵を担当したのですが、お題が難しいので描くのが大変で、描けば描くほど会場の誰もが「???」首をひねっていたのですが、子供が「わかった!宇宙飛行士!!」と答えたので「オォーッ!よくわかったね!!」「奇跡だ・・・」拍手どよめきが広がりました。
私は「親子の絆ってスゴイなぁ」神秘的なものを感じました。
様々なお題が出ていろんな絵が描かれ会場が盛り上がる中、いよいよ私たちのチームの番がきました。
絵を描く担当は私、答えるのは娘と決めて、張り切ってお題を引くとラッキーなことに『コーヒー』というシンプルなお題でした。
私はなぜか昔から、賞品がかかったゲームにはそこそこ強いので、実は今回も勝てる予感があり、そのお題を引いて優勝を確信しました。


優勝と親子の絆

「よーい、スタート!」と言われ、受け皿にのったカップから湯気が上がっている絵素早く描き娘の方を振り返ると、娘は勉強では見せない真剣な顔「コーヒー!」と答えました。
「オォー!早い!物凄い記録が出ました!!」という声に大きな拍手が起こり、私もまさか娘が5秒で正確に答えるとは思っていなかったので驚き、娘の答えに「イエスッ!」ガッツポーズをとり、子供以上はしゃいでしまいました。
過去に娘の英語の勉強用に、せっせとイラストを描いてオリジナルの単語カードを作成した成果が報われ、嬉しかったです。
(その割に、娘の英語の成果であまり報われていないのは若干残念なのですが・・・(^^;))
結果、私たちのチームは優勝賞品をもらい、5秒という記録『伝説決定』となりました。
娘との深い絆を改めて感じることができた素敵なひとときでした。

ストレスウィーク

実はここ一週間ほど、のことでも仕事でもプライベートでもかなりイラッとさせられることがあり、それがきっかけとなってこの一年間の集大成大成)かというくらいアタマにきて、今まで我慢することで自分の中に蓄積されてきた怒りとストレス爆発「ギャーッ!!!」となりました。
思いのたけを口にすれば、その瞬間は『言いきった感』少しだけ気は晴れるのですが、その後に襲ってくる『言ってしまった罪悪感』苦しみの方が大きいので、最終的に自分の良心が痛みます。
なのでいつも「言いたいことをはっきり言って相手を傷つけるよりも、自分が我慢できる許容範囲のことは我慢しよう!」と思いながら行動するのですが、今回はついに「ギャーッ!!!」となってしまい、まだまだ未熟な自分に更に落ち込みました。

頑張った私

この一年、実務を通していろんなことを学び、確実にスキルアップできたと感じています。
一年の前半はなかなか仕事を時間内に終わらせられず、負け犬気分お腹いっぱい味わいましたが、振り返ってみるとそれは、今まで他の課の仕事だったものを引き受けることで単純に昨年より仕事が増えたことと、その仕事の量が今年は前年に比べて倍ぐらい多くなったことと、以前はその一つの仕事を複数人で手分けしていたのに今年はほぼ私一人でしなければいけなかったのが理由だったとわかりました。
そんな状況下で、対応ミス数字のズレもなくその仕事をきちんとこなしたという事実は、何日かだけは残業をしてしまったことを差し引いても十分「負け犬気分を感じる必要なんて全くなく、むしろ私はよくやった!」と自分に誇りを持って言うに値すると思っています。


私の決意

私は「子供に何かがあったときに欠勤するかもしれない分、絶対に自分のことでは休まない!」と決めて仕事を始めました。
「子供がいると仕事に支障が出やすい」という理由で、母親は就職が難しく、面接で話が弾んでも子供の話が出ると、あからさまに「じゃあダメだ・・・」という顔をされ、まるで社会のゴミになったような気持ちにさせられることもあります。
私は、せっかくもらえたチャンスを生かして、苦しい立場に置かれている世のお母さんたち就職の間口が少しでも広がるように「母親だから休みがちだなんてないですよ」「母親の度胸と根性は仕事にも役立ちますよ」というアピールをしていこうと、気合を入れて勤務しました。
ある団体の方から「働く母親の代表として今度お話を披露して欲しい」と言われたのですが、もう少し経験を積み自信をつけてから引き受けることにしました。
そんなこともあり、私は採用してくれた上司に本当に感謝しています。

『母親』の社会的立場

「女性が活躍する社会づくり」とか「母親が社会に復帰しやすい環境づくり」とか少子化問題対策」などと大々的に謳ってはみても、現実は待機児童数はまだまだ多く、母親だという理由で採用されにくく、子供連れの人を必要以上に厳しい目で見て何かと「迷惑だ」という態度をとるような、そんな社会の現状を見れば「母親になることで立場的にも経済的にも苦しい環境に追い込まれるなら、自分はわざわざ母親になる選択なんてしない。」と考える人が増えても全く不思議はないと私は思います。
そんな悪循環がいつまでも続けば、子供は増えず、時が経てば誰もが歳をとるのでいずれ若者はいなくなり、自ずと国は滅んでしまいます。
そんな環境を作ったのが『社会』ならば、それをまた良い方向へ変えてゆくのも『社会』役目で、人々が少しの優しさ気遣いを見せることで変われると私は考えます。

待遇の格差

今年、仕事で私が一番残念に思ったことは、同じ部に所属しているほぼ同じ立場の人たちの中で、私の待遇だけが悪かったことです。
私が話対応をすることが圧倒的に多い為、他の人のミスでもまず一発目に怒られて、代わりに謝罪をしてフォローする日々にもめげず、ひたすら仕事をする私に、その様子をいつも目にしている人たち「本当によく頑張っているよね」という言葉をかけてくれました。
「わかって励ましてくれている人もいるんだし、くじけずに頑張ろう!」と、私は自分を奮起させてきました。
私はスキルアップの為の勉強と思いながら仕事をしていて、楽な仕事を望んでるわけでも多額の収入を望んでいる訳でもないので、特に不満も言わず仕事をしてきましたが、待遇の差をつけられたときは「さすがにキツイなぁ・・・」と思いました。


残念な評価

評価をする立場の人には優れた洞察力と統率力があり、だからこそそのポジションを担っている訳ですから、私一人だけが他の人より悪い待遇を受けたということは、私の仕事がきっと誰の目から見ても同じ部の他の人たちより明らかに劣っていたということに他ならず、私の仕事に取り組む姿勢出来他の人たち以下というその評価はきっと絶対的に正しいのだろうと思います。
私がいつも大量の仕事に追われていて気がつかなかっただけで、同じ部の他の人たちはきっと私よりもたくさんの大変な仕事を、私以上に息つく間もなくこなしてきた熱心で優秀な人たちということで間違いないのでしょう。
不甲斐無い自分のせいで、いつも私の仕事を応援しながらお手伝いを頑張ってくれている10歳の娘に、他の人たちと同じ様に一日多い夏休みをもらい『親子で一緒に過ごせる楽しい時間』もう一日多くプレゼントしてあげられなかったことだけ娘に申し訳なくてとても悔やまれました。

クリスマスの奇跡

「仕事でこんな評価しかもらえないザマで、世の中のお母さんたちが後に続きやすいような道を作るだなんてね・・・」自分に苛立ち、それは深く大きなストレスとなり、体調不良へと繋がりました。
そしてそれを爆発させたことで、更に大きな罪悪感心が塞ぎ気が滅入っていたのですが、運良く私は今回のクリスマスイベント救われました
主催者の方たちの「人を思いやり助けようとする純粋な心」に触れ、心が洗われ明るくなりました。
主催者の方たちも抱えている課題問題は大きいにも拘らず、東日本大震災からもう6年目になる今も、私たちを気にかけて励まし続けてくれるその心遣い感謝感動でいっぱいで、人として大事なことを思い出させてもらいました。
私を穏やかな気持ちへと導いてくれた心のこもったクリスマスイベントは、私にとって一足早いクリスマスの奇跡だったのだと思います。
今年も心穏やかに一年を締めくくり、晴れ晴れ新たなスタートがきれそうです。

ブログを始めて一年が過ぎ、読者登録をして下さっている200人以上の皆様と、毎月1000件ほどアクセスをして下さっている皆様に感謝しております。
何かと忙しい年末、皆様お気をつけてお過ごしくださいませ・・・★(^-^)★

娘のブログもよろしければご覧ください。 娘氏の日常日記♪♪♪

ウチの娘氏


のび太』な娘氏

私には野比のび太のような娘がいます。
小学校にランドセルを置いたまま家に帰ってきてみたり、Tシャツやジャージのズボンをうっかり前後ろ逆に着用してみたり、靴下の色が左右違っていても気付かずにそのまま出掛けたりと、日々いろんな『痛さアピール』をしてくれます。
夏に冷凍庫からアイスクリームを取り出した後、扉を閉めるのを忘れて冷凍庫の中身を台無しにされたこともあります。
液体をこぼすのはお約束で、物を持てば落とし、歩けば転び、鈍くささと間の悪さから自分で勝手にトラブルを引き寄せるその姿は、もはやのび太以外の何者にも見えませんでした。

残念な才覚

2歳の頃、娘氏はリトミック教室に通っていたのですが、レッスンに遅刻してきた内気な女の子がいたので私は「お友達をみんなのところに連れて行ってあげたら?」と娘氏に言いました。
すると娘氏は張り切ってその女の子の手を取り、得意げ「こっちだよ!」と言って他の子供たちと先生が集まっている輪とはあきらかに違う方向を目指して自信満々に走り出しました。
「いや、そっちじゃなくてあっちでしょ!」と私に言われると、娘氏は「テヘヘ」という顔で進路を変え、みんながいる場所へ到着したのですが、思えばあの頃から既に娘氏の残念な才覚は姿を現していたのだと思います。

むしられたボンボン

リトミック教室では楽器遊び道具を使いながら音楽に合わせて身体を動かすので、子供たちはいつもご機嫌の様子でした。
ある日、娘氏はボンボンの飾りボタンがついた、私の手作りワンピースを着て、嬉しそうにリトミック教室へ行きました。
レッスンが終わる頃にお迎えに行くと、カラフルで可愛いボンボン一つもなくなっていました。
「一体何が起こったんだろうか?!まさか、いじめられた?!」心配に思いながら娘氏に尋ねると「ボンボンをむしって遊んだんだよ!面白かったから、みんなにもむしらせてあげたんだよ!」と、胸を張って誇らしげに教えてくれました。


子供は知らないことだらけ

お友達にも楽しさのお裾分けをするのは素晴らしいことですが、「子供って、ボンボンを見るとむしり取るんだぁ・・・」と、予想外の展開衝撃を受けながら、家に帰ってワンピースにボンボンをつけ直しました。
「お洋服の飾りはとっちゃいけないよ。せっかく可愛いのが台無しになっちゃうからね。」と私が何度も念を押して言い聞かせると「なぁんだ、そうだったのか!」と娘氏。
「そうか!教えてないから知らないんだ。子供って本当に全てを一から教えないとダメなんだなぁ・・・」としみじみ思い「この先、こんな予想外の展開と衝撃がどれだけ待ち受けているのだろう・・・」不安に思いました。

ありえない間違い

6歳の頃、娘氏が歯磨きをして仕上げにブクブクうがいをしていると、マンションの前に救急車が停まり、娘氏は口をブクブクさせながらリビングの窓際に移動して、しばらく外の様子を眺めていました。
救急車に気をとられ、自分が今リビングにいるということを忘れてしまったようで、娘氏はくるりと振り返ると口の中の水をなんとその場で勢いよく吐き出しました。
「あっ、洗面所と間違えちゃった!アハハハ!」と笑う娘を見て呆気にとられながら「いやいや、後始末するこっちの身にもなってくれ・・・普通、そんな間違いする?!」と、ガックリして倒れそうになりながら後始末をしました。

響かないお説教

こんな調子の娘氏を見ていると、将来ちゃんと生きていけるのかと私は不安になり「もっとしっかりしなさい!!」と、のび太のママ並みガミガミお説教をしてしまいます。
でもウチの娘氏にはスーパーポジティブという強みがあるので、私がどんなにお説教をしても、終わって5分もたたない内に鼻歌を歌いながら好きなことを始め、挙句の果てには「ママの話って長いから疲れる」と理由をつけて昼寝をしだす始末で、全く響いているようには見えません。
なので、自分だけが必死「キィーッ!」となっていることが馬鹿らしく思えてきて、とても虚しくなります。


読めない貼り紙

最近ずっと、決めたルールを守らないでサボってばかりいる娘氏に「いつからルールは勝手に変えても良くなったの?!それで本当に良いと思ってるの?!」お説教をしました。
数時間後、本棚に小さい紙が貼ってあるのを見つけ、よく見てみると『ハーハは変えない』と書いてありました。
「反抗的に自分の意思を主張しているのか、それとも何か変なおまじないでも始めたのか、今度は一体何なんだ?」とあれこれ考えながら「これ、どういう意味?」と訊ねると、娘氏は「はぁ?!何言ってんのママ。ルールは変えないって書いてあるのが読めないの?」偉そう威張り気味で答えました。

説得力のある意見

勝手にルールを変えてはいけないということを忘れないように、紙に書いて見える所に貼るという娘氏なりの効果的な方法なのですが『ル』の字の最後のハネが小さすぎ『ハ』にしか見えず、思わず「ハネ、ちっちゃっ!これじゃ読めないよね。」と私。
すると「ちょっと字が汚くなっちゃったけど私には読めるし、私が読む為の貼り紙なんだから別にいいでしょ!」強気な娘氏に「まぁ、確かにその通りですね・・・」納得させられながら「とりあえず素直に反省する可愛さがあって良かった」と思いました。

生きる為の知識

そんな娘氏ですが、私が仕事を始めて忙しくなってからは、自ら家事を覚えたがり、いろんなことに挑戦して着々『生きる為に必要な知識』を身につけています。
掃除機かけ食器洗いも手際が良くなり、お洗濯も私のお洋服が別の色に染められることはなくなりました。
お料理カレーシチューだけでなく、様々な味付けを覚え、自作の料理を嬉しそうに食べています。
先日、健康診断も終わったので「久しぶりにワインを飲む!」と私が宣言(?)すると、娘氏が「じゃあ、ワインに合う料理は私が作ってあげるね!」と、一人でせっせと作ってくれました。


娘氏の料理

鶏肉と野菜のトマト煮、チーズのせ』味噌赤ワイン我が家の隠し味で、私が作るのと同じ味に仕上がっていました。
『オリーブオイルで焼いたカリカリ餃子』はこんがりとキツネ色に焼き上がり、普段はハーブソルトをつけてワインと一緒に頂いているのですが、今は減塩生活を心掛けているので何もつけずそのままで頂きました。
ブロッコリーとコーンのサラダ』はシンプルですが彩り良く盛りつけられていて、これもドレッシングを使わずにそのまま頂きました。
オーストラリアミディアムボディーカベルネ・シラー』にとてもマッチしていて、10歳の娘氏の料理に感動しながら美味しく頂きました。

待ち遠しい将来

家でワインを飲むときは、家庭の簡単な料理で頂きます。
鯛めし茶碗蒸しにはシャブリマグロの赤身わさび醤油で頂きながら重めのボルドーなど、和食ワインを頂くのも結構好きです。
シャンパを飲むときは、シャンパ繊細な味をメインに味わいたいので、敢えてシンプルにバケットや、クリームチーズをのせたクラッカー、フルーツなどで頂きます。
若い頃は、フルーツジュース店苺ジュースを頂きながらシャンパを飲むのが気に入っていました。
将来、娘氏と一緒にワインを楽しめる日待ち遠しく感じつつ、それまでの10年間肝臓や腎臓を大切に守って生きなくてはと思いました。

けっこうな違い

先日、娘氏が「人生は、半分は良いけど半分はクソだからね」と言い出しました。
「人生は良いことも悪いこともトータルすると半々なんだよ」という私の言葉を聞いて「人生は良いこともあれば悪いこともあるから、ムカつく思いをすることもたくさんあるよね。」と言いたかったのが、どうやら最近テレビで芸人さんたちが「クソがっ!」というのを見て『悪いこと』という言葉を『クソ』置き換えてしまったようでした。
『人生は良いことも悪いことも半々』『人生は半分がクソ』では、何となく似ているように聞こえても内容はかなり違うので、慌てて娘氏に解説をし、女子なんだから『クソ』
とか言うのはやめた方がいいと教えました。


発達障害』という病気

子供は勘違いしやすく、そのまま大人になって将来恥をかくことになるかもしれないので、私は娘氏の言動には気をつけて、その都度きちんと正していかなくてはと思いました。
子供の内は、まだ成長過程なので失敗未熟な行動をするのが当たり前ですが、大人話の要点物事の優先順位理解できない人の中には発達障害という病気で、自分ではどうすることもできずに悩んで苦しんでいたりする人もいるそうです。
また、診察を受けていないから発覚していないだけで、周りはうっすらと感づいているけれど本人には全く自覚がない『隠れ発達障害な人もいて、社会的立場が高い職業の人たちにも多く、幼稚な考え方や行動が目立つのだそうです。

理解できない考え

「迷惑をかけるのが病気のせいとなると、本人もツラくて苦労が多いだろうな・・・」と思うので、私はなるべく親切に接しようと心掛けています。
ですが、病気のせいではなく単に自分が『注意深く考えて改善する努力』怠り人をアテにしているだけの場合は、どうしてなのかと思ってしまいます。
自分も含め、人間には弱さがあり完璧ではいられないものですが、自分が手抜きをして楽ができるなら他人の迷惑はお構いなしな人誰かのせいにしてごまかして逃げる人が私はどうにも嫌いです。
子供じゃあるまいし、どうしてそんなことができるのか理解できません

『ダメ、怠慢!』

立場的に、そういうズルい人から迷惑を被っても我慢して笑顔で円満に接し続けていかなくてはならない理不尽な状況に置かれている人が、世の中にはたくさんいるんだろうなと考えると、そんなポジションで頑張っている人たちを激励したい気持ちでいっぱいになります。
『頑張って!わかる人にはその我慢や努力が伝わっているから!!いつかきっと何らかのカタチで報われるから!!』
最初はみんな真っ新な子供だったはずなのに、いつの時点でそんなズルい考えを教わり、どんな環境で育ち、そうなってしまうのかと考えてしまいます。
私は娘氏には『怠慢な理由で人に迷惑をかけてはいけない』ということをちゃんと理解できる、誠実で心の強い人間になって欲しいと願います。

娘氏に幸あれ・・・★

そんな娘氏がブログを始めましたので、よろしければ是非ご覧ください(*^^*)

URL:娘氏の日常日記♪♪♪

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結果オーライな幸せ


丈夫じゃない身体

私は小さな頃から食べることが大好きで、豪快に食べ続け現在に至っているのですが、胃が弱い為よく胃を壊しては食の自粛余儀なくされていました。
食べられないこと胃の痛み辛かったのですが、そんな強制的な自粛の機会定期的
にあったから、深刻な生活習慣病などに至らずに生きてこられたのだと考えると「そんな体質でかえって助かったなぁ」と思えます。
よく食べ活発に行動する割に、寒さに弱く風邪を引きやすかった若い頃の私は、季節の変わり目に発熱して寝込み、その度に「もっと丈夫な身体だったら楽なのになぁ・・・」と思っていました。
故郷を離れての独り暮らし具合が悪くて寝込むのが、特にしんどかったです。

経験からの学び

マンションで一人きりで寝込んでいると、不安な気持ちに負けてつい弱気になり動けなくなってしまいますが、そんなことではいつまでも回復しないので『どんなに怠くて食欲がなくてもとにかく食べる』という強い意志を持ち、気合で食べて乗り切ってきました。
なので、普通の人は風邪を引くと体重が減少するところ、私の場合は必ず体重が増加していました。
そんな経験を何度もする内に、独り暮らしで寝込んだときのツラさ回復に向けての対処法摂りやすい飲食物がわかってくるので、独りで寝込んでいる人がいたら適切な差し入れや対応ができるようになりました。

きっと必要だった経験

そんな知識があることで、自分の娘が風邪で寝込んでいるときも、看病をする母親としては精神的に楽でした。
自分が経験してみないとわからない気持ちや見えてこないことが、世の中にはたくさんあるので、もちろん病弱な身体よりは丈夫な身体の方がいいけれど、自分が何度も寝込んだ経験があるからこそ学べたことがあったのだと考えれば、マイナスばかりではなかったと思えます。
具合が悪くなる前兆身体のサインにも敏感になり、予防策早めの対処ができるようになったので、相変わらず丈夫な身体とは言えないけれど、今では風邪などで寝込むことは滅多になくなりました。


大切なルール

私は独りで行動することが苦にならず、人の言動に左右されない性格なので、それなりに自分の思う道を歩めているような気がします。
『素直に言う通りにしていたらそんなことにはならなかったのに』という状況や、強烈な個性の持ち主と衝突して散々な目に合うこともありましたが、そんな平穏ばかりではない道を歩んできたからこそ、打ちのめされた状態から這い上がって立て直す術を学び、強くなれたような気がしています。(キャッ★)
私は『自分で選択したことは、たとえ悪い結果でも後悔したり人のせいにしたりせずに潔く受け入れ、現実をしっかりと捉えた上で立て直す。』という、自分のルール大切にしています。

直感的な確信

周りに勧められるまま就職した金融機関を辞めて、憧れていたアパレル業への転職を考えたとき、私に賛成する人は誰もいませんでした。
不況のあおりを受けてアパレル業界の景気は早い段階で低迷しており、金融機関勤務と比べると私の収入や待遇は確実に下がる状態だったので、それも当然でした。
それでも転職を決意したのは夢だった憧れの仕事
を通して意欲的に多くを学び成長していける自信と、刺激的でワクワクする日々を送れるという直感的な確信があったからです。
『収入』よりも『幸福感』重きを置いたその選択により得た、あの発見だらけの充実した日々は、私の『人生の宝物』です。


価値観と視点

私は『食べる為に働く』という言葉が、正直ちょっと苦手です。
実際に人間は食べなければ生きていけないので、その為のお金はもちろん必要ですが『働く』ということをもっと違う捉え方若い人たちに伝えていけないものかと思います。
自分の娘には「興味があるから経験してみる」とか「好きだからもっと知りたい」とか「こんなことができる人間になりたい」とか、そんなポジティブな気持ちベース『働くこと=挑戦ができるということ』という感覚で、自分の人生を楽しむ為の仕事の選択をして欲しいと思うので、人生には教科書なんてなく様々な価値観や視点があるのだということを伝えていきたいと思っています。

覚悟と大正解の選択

『1か所で長く勤続するのが良い』という考え方や『1つの職業しか知らないなんてつまらない』という考え方があったりします。
『就職=ゴール』ではなく、働きながら勉強したり、一度働いてお金を貯めてから学校に通って学び資格を得たりと、上を目指す為の努力それぞれのスタイルで継続する人も少なくないと思います。
『仕事』『働くこと』の捉え方は本当にいろいろなので、選択に迷ったときに一番役に立つのは『自身の覚悟』なのかもしれません。
親や周りの人から見れば、収入や待遇が下がった私の転職『愚かな選択』だったかもしれませんが、私にとっては間違いなく『大正解の選択』でした。


育児という修行

私は若い頃、子供が嫌いでした。
『苦手』ではなく『嫌い』という表現がピッタリで、なるべく関わらないようにしていました。
なので、自分が母親になる将来なんて考えてもいなかったのですが、そんな私も現在『母親10年生』として、娘がいてくれることに感謝幸せを感じながら生きています。
お腹に赤ちゃんがいるとわかった瞬間から、自動的母性本能のスイッチが入り、自分でも驚くほど意識が変わりました。
出産はもちろん大変でしたが、産んでからの3~4年の方がもっと大変でした。
ずっと同じ大変さが続くなら慣れるのですが、子供の成長と共に大変さの質が変わるので、常に振り回されているような感覚でした。

過酷な肉体労働

最初は約3時間おきにお腹が空いたと泣いて起こされ、ほとんど眠れないという悲惨な状態でした。
月齢が上がると感情表現でよく泣くようになり、泣き止むまであの手この手で必死にあやし、娘が動き回るようになると怪我や誤飲などの危険があるので目が離せず自分のタイミングでトイレにも行けない生活でした。
娘が成長して活発になればそれに伴いこちらも体力勝負となり、30代で出産した私にとっては過酷な試練の日々が続きました。
「子供は早いうちに産んだ方がいい」というのは、産むのが難しくなるという意味合いよりも、産んだ後の数年はかなり体力を要するという意味合いの方が強いのだと私は思いました。

母親の悩み

何も知らなくて何もできない真っ新な状態の一人の人間守り、全てを一から教えできないことをできるようにしていくのは、とても責任重大なことに思え、私は毎日『必死』でした。
育児の参考書数冊購入し、一通り読んで自分の考えや育児方針に合いそうなもの抜粋したり、どんな食べ物教育が良いか情報収集をしたりと、いろんなことに試行錯誤しました。
子供の性格や特徴、また母親の性格や生活環境にもより、育児に関する悩みや考えはそれぞれで、私の場合はずっと家で育児に専念していたので特に、娘のいろんなことが目につき、次から次へと悩み事が尽きませんでした。


忍耐の日々

娘は鈍くさいところがあり、私の予想をはるかに超えた失敗斜め上の余計な行動をするので、ひたすら後始末と忍耐の日々でした。
「子供は何度も失敗を繰り返しながら学んで成長していくのだから仕方ない」とわかっていても、できない子供に対して我慢できず「何でできないの!」とつい口にしてしまい、娘に対する罪悪感自己嫌悪落ち込むということがよくありました。
そんな繰り返しの中で私は『許す心』『見守る我慢強さ』重要性身をもって知り、少しずつですがそれらを身につけられた気がします。
それは現在も続いていて、様々なことに対して『我慢の訓練中』といったところです。

人生はミラクル

子供が一年一年成長するにつれ母親歴は長くなりますが、つねに未知の新たな一年なので、子供が成長の過程でどんな変化を遂げどんな対応が必要になるのかというのは、どのお母さんもずっと手探り状態なんじゃないかと思います。
そんな日々の積み重ねにより私は、まずは許そうとすることを心掛け『できないという事実を責めるよりも出来るようにする為の工夫をしよう』と考えるようになりました。
『子供嫌い』で、そもそも結婚にも興味がなかった私が結婚母親になり、強い母性本能で育児に励み、悪戦苦闘して泣きながら『忍耐力』『許す心』を身につける為の厳しい修行をすることになるなんて、私にとってはもの凄いミラクル「人生って本当にわからないものだなぁ」と思います。

幸せは自分次第

こうして振り返って考えてみると私の人生には結果オーライなことがいっぱいで、いろんな幸せに恵まれており、何だかお得な気分ウキウキしています。
もしかすると誰でも、過去のいろんな経験をポジティブに捉えれば、実は『結果オーライな幸せ』がたくさん見つかるのかもしれません。
例えそれが「ちょっと強引かな・・・」と思えても、それで自分が幸せな気分になれるなら、それもまた『結果オーライ』アリだと私は思います。
『幸せ』ってきっと解釈の仕方ひとつで、良い方向に解釈した者勝ちなんだと思います(^-^)

『ワイン体験レポート10月』Vol.2

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ワイン葡萄栽培のメインイベント

10月の最後の週末に、ワイナリーのワイン葡萄畑収穫のお手伝いをさせてもらいました。
昨年、大自然の中にある施設を偶然訪れ、素敵な御縁に恵まれて11月からその施設でワイン葡萄の栽培作業に参加させてもらっていました。
1シーズンを通してのメインイベントとなる『収穫』の日に私は残念ながら日程が合わず、今年の『収穫』の体験は諦めていたのですが、ワイン葡萄栽培の指導をしてくれ、その収穫したワイン葡萄を醸造してくれるワイナリーのオーナーから頂いた『収穫』のお手伝いのお声掛けに、喜び勇んで参加させてもらいました。

大自然のキャンバス

早朝に家を出て、午前9時前ワイナリーに集合しました。
目の前に広がるワイン葡萄畑は、まるで秋の実りの美しさを描いた大自然のキャンバスのようで、思わず見とれてしまいました。
オーナーから収穫用のハサミを配られ、その特殊なハサミに私は興味津々でした。
小学生が工作で使うようなサイズのハサミで、持ち手を中心に片方はハサミ、もう片方はピンセットになっていて、手首を返すだけで両方を自在に使える合理的な造りになっていました。
ホームセンターで買えるらしく「マイ・ハサミもカッコイイかも」と思いながら、収穫作業の説明を受けました。


収穫作業の要点

①葡萄棚の一番低い段で、葡萄の木の太い枝になっている『1番なり』の葡萄を収穫し、細い枝やツルになっている葡萄は『2番なり』『3番なり』なのでそのままにしておく。

葡萄の房を枝から切り離す際は、枝を何センチか房につけた状態で切ると、収穫した葡萄をケースに入れて運ぶときに枝が実に刺さってしまうので、なるべく房に近い位置で切る

③切り取ったワイン葡萄の房は、まず目でよく見て手で感触をチェックし、しなしなしていたら不作なので捨てる

ハリのある良い房は手にのせて更に念入りにチェックをし、萎んでいる実カビが着いている実腐っている実全て取り除き状態の良い実だけを残した房をケースにどんどん入れていく。

⑤葡萄のケースは重ねるので、葡萄をあまりギリギリの高さまで入れ過ぎると葡萄が潰れて台無しになる為、入れ過ぎるよりは少ないぐらいの量にする。

顔を葡萄に近づけた状態で作業をすると、ピンセットを使っているときに反対側のハサミの刃の部分が顔に刺さる危険があるので、顔を葡萄から離して作業をする。


感動の収穫作業

説明を聞き終え質問をして確認をした後、2人1組になっていよいよ作業を開始しました。
最初はあまりに素晴らしく、宝石のように輝くワイン葡萄を扱うのに、傷つけてしまわないかドキドキしながら、おっかなびっくり作業をしていました。
葡萄の房の重み
を手で感じる度に「こんな素晴らしいワイン葡萄畑で収穫を体験させてもらえるなんて・・・」感動していました。
葡萄をよく見て、傷んだ実を取り除く作業にとてもやり甲斐を感じながら「あー、すっごい楽しい!すっごい嬉しい!」何度も声に出して言いながら作業をこなしていきました。

国際交流

ドイツからボランティアとして農業研修に来ている青年がいて、良い機会なので娘に英語での挨拶を促すと、娘は照れながらも
「Hello!My name is ○○.Nice to meet you!」と話しかけていました。
その青年は日本人の子供に突然英語で話しかけられて驚いたようで「えっ?」
と娘に言いました。
すると娘は『伝わらなかったのなら、今度こそハッキリとわかるように伝えなくては!』とばかりに
「My,name,is,○○.」単語を区切って強調し、アピールすべき要点だけを大きい声で伝えていました。

娘は私の鏡・・・?!

その娘の姿は、私が娘に「宿題は終わったの?」と言ったのに対して「えっ?」と言われ、もう一度「しゅ・く・だ・い・は?」強調して言うときの私の姿そっくり「子供って普段の親の行動を見て自然に真似するものなんだなぁ・・・」と思い笑えました。
と同時に『子は親の鏡』という言葉を思い出し「あまり他所でマネされたくないような行動は娘の前でしないように気をつけなくては!」と思いました。
気持ちの良い大自然の中で体験する葡萄の収穫感激し、少しだけ英会話も楽しめた、贅沢な時間でした。


濃厚な甘み

傷んだワイン葡萄の実を取り除く際に何度か果汁が飛び跳ね、着ていたダウンコートが糖分でベタベタになりました。
私は畑での作業用に購入した汚れの目立たないモスグリーンのダウンコートを着ていたので全く気づかなかったのですが、サイズが小さくなったので作業用にした娘の白いダウンコートには赤紫の斑点模様が描かれていました。
私はそのワイナリーのワインのファンなのですが、ワイン葡萄試しに幾つか食べてみるとかなり濃厚な甘さで、これほどクオリティーの良い葡萄だから加糖することなくアルコール発酵し、奥深い味わいのワインになるんだなと納得しました。

様々な醸造方法

私が栽培に関わったワイン葡萄は、理想よりも1週間早い収穫となった為、糖度が足りず十分なアルコール発酵が難しく加糖して醸造されるとのことでした。
昨年、その施設のワイン葡萄ワイナリーのオーナーが醸造したスパークリングワイン『なるべく余計なものを加えない』というトラディショナルなワイン製法で造られ、フレッシュさと品の良さを感じさせる、淡いながらも美味しいワインだと私は感じました。
今年は最新の醸造方法で造るとのことで、ワイナリーのオーナーの腕によってどのような味わいに仕上がるのか、今からとても楽しみです。

ヘルシーランチ

午前中の収穫作業を終え、オーナー宅ランチを頂きました。
大きなおにぎり、豚汁、煮玉子、ポテトサラダ、漬物など、自然の恵みいっぱいの健康的な家庭料理がテーブルの上に並んでいました。
料理の材料の野菜地元のもののようで、甘みを感じました。
モリモリ食べて、また午後から全力で収穫作業をお手伝いしようと思っていたのですが、午後から雨が降りそうな空模様で、オーナーが収穫したワイン葡萄に水分がつくとワイン葡萄の味が薄まるから、絶対に雨に濡らしたくないという意向だったので、その日の収穫作業は終了となりました。


職人としての信念

残念ではありましたが、そういった頑ななこだわりをもって真剣に取り組むからこそ芸術品のような素晴らしいワイン葡萄が実り、丁寧な作業で味わいの深いワインに仕上げられ、その評判も良いのだと思いました。
オーナーの職人としての信念と凛とした姿勢にはいつも感動し、学ばせて頂いています。
いつもワイナリーにいる2頭の羊出張中で不在でしたが、オーナー宅には身体が大きくて首や背中の筋肉が隆々としている割に鳴き声がお姫様みたいに可愛らしく、とても人懐っこい甘えん坊さんのオス猫ちゃんがいて、私たちに癒しのおもてなしをしてくれました。

ストレートなセンス

白と黄茶の毛並みのその猫ちゃんの名前は『ニャー太』
黒い顔の羊クロベエ白い顔の羊『シロベエ』、そしてオス猫ちゃん『ニャー太』という、ワイナリーのオーナーのストレートなセンスが私は好きです。
ニャー太がテーブルの上で残ったお料理を食べてしまいそうだったのでとりあえず外に出そうと抱っこをしたら、そのずっしりとした重さに腰を持っていかれそうになり焦りました。
ウチの猫はメスでしかも老猫ちゃんなので体重が軽いのですが、それにしてもオスとメスとではこんなに違うものかと驚きました。
オス猫ちゃん喉がゴロゴロ鳴る音もダイナミックでした


ワイン葡萄のジュース

ワイナリーのオーナーから、私たちが収穫作業をした同じ畑の葡萄で作ったという『自家製ぶどうジュース』私と娘に1本ずつお土産としてもらい、大事に持って帰り、帰宅後すぐにワイングラスに入れて頂きました。
ずっと瓶を立てていたので1杯目はとても澄んだ綺麗なロゼ色で、2杯目はピンクの濁り酒のようで、3杯目はもっと濃い葡萄色の濁り酒のようで、果汁の味わいがどんどん濃くなっていきました。
かなり濃厚な味と甘さなので、ソーダで割って飲んでもいいのかなと思いましたが、娘はそのままゴクゴク飲んでいました。

ワインとの未来

このところ体調管理の為、ずっとコーヒーもアルコールも一切飲んでおらず、せっかくなので今年はそのまま11月の健康診断に臨もうと思っていましたが、ワイン葡萄たちに囲まれて過ごしたからか、無性にワインが飲みたくなりました。
さらに娘が神の雫というワインの漫画本を気に入っていて、なぜか私の隣で大きな声で音読するので、ますますワインのことを考えてしまい、誘惑に負けてしまいそうでした。
来シーズンは、どんな風にワイン葡萄の栽培やワインと関わることができるのか、それらの経験から何を新たに学び成長できるのか、期待に胸が膨らみます


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『ワイン体験レポート10月』Vol.1


ワンランク上の楽しみ

昨年の10月にたまたま訪れた、果物と数々のワイナリーが有名な地域の自然いっぱいの施設にはワイン葡萄の畑があり、昨年の11月からそちらでワイン葡萄の栽培作業に参加させてもらっています。
ワイン好きが高じ、趣味の範囲『ワインスクール』『ワイングラスセミナー』ソムリエが主催する『ワインイベント』などに積極的に参加していた私にとって、ワインを飲むだけではなくワイン葡萄を栽培して『ワイン造りに携われる世界』に少しでも足を踏み入れ、体験しながら新たに学習ができるのは、ワンランク上のとてもゴージャスなチャンスで、この貴重な御縁にただただ感謝でした。

最高のスタート

作業のスタートも不思議なくらいタイミングが良く、来シーズンの良き実りにつなげる為に、既に収穫を終えた葡萄の木の不要な枝を切り落としてかなり身軽にし、雪の下で冬を越させる準備『剪定』という作業からから始めることができました。
毎年11月には雪が降り始める地域なので覚悟はしていましたが、昨年は剪定作業をする前にしっかりと雪が積もってしまうという異例の事態に慌てました。
でも、私が選定作業に参加する予定の週末にはすっかり雪も溶け、畑のコンディションにも問題なく、お天気も味方につけて最高のスタートとなりました。

葡萄の木の目覚め

そのワイン葡萄の畑がある地域はそこそこ遠く、子育てをしていて自由な時間を自分の為だけに好きに使うということが難しい状況の私は、まずは大まかな要所要所の作業に参加させてもらうことにしました。
雪が溶けた4月には、冬の間ずっと雪の下で眠っていた葡萄の木たちを葡萄棚に括りつける『棚上げ』をしました。
重い雪の下で何か月も眠り続けていた姿勢のまま、なかなか言うことを聞いてくれない頑固な枝を、ポキッと折ってしまわない程度に上手にしならせながら、葡萄棚の一番下の段に紐でくくりつけて、葡萄の木たちを起こす作業でした。


心地良い時間

初めての経験なので最初はかなり手こずっていましたが、慣れてくると段々とコツがわかってきて職人気分で作業をしていました。
最終的にはいかに美しく葡萄の木と葡萄棚が融合したアート作品を作れるかという、芸術家のような感覚で作業をしていました。
葡萄の木の栽培作業指導してくれる近所のワイナリーのオーナーに作業の仕上がりを褒められ嬉しかったです。
私は人と話すのも好きですが、独りで集中して作業に没頭するのも大好きなので、澄んだ空気と大地に囲まれながら自分だけの世界を楽しめるそのひと時がとても心地良く幸せでした。

特別な事情

葡萄の木に葉がしげり、ミニチュアの葡萄のような可愛らしい芽がたくさん出始めた6月には、同じ木で葡萄たちが養分を取り合って栄養不足にならないように余分な芽を取り除く『芽欠き』と、葉が葡萄に当たるべき日光を遮らないように不要な葉を落とす『除葉』の作業をしました。
そのワイン葡萄畑しばらく放置されていて、昨年から素人の手により栽培が再開された状態だったので、2年目の今年はまだ葡萄の木を整える為の課題がいっぱいで、栄養がまだ不足芽も葉もつき方が少ないので『取り除きすぎない』という普通とは逆のルールで作業をしました。

できなかった作業

その後の作業としては、葉についた害虫の除去葡萄の木栄養を横取りしてしまう雑草の除去繰り返し必要になるとのことでした。
他には、伸びてきた葡萄のツルを葡萄棚の上の段に誘導して紐で結ぶ『誘引』と、更なる『除葉』があり、実がついて成長してくると、カビや病気にやられないようにマメなチェックと手入れが必要でした。
農薬を使わずに栽培するという方針だったので、かなり大変そうだと思いました。
私は娘の夏休みがある7月8月行事が多かった9月ワイン葡萄の畑足を運ぶことができないまま過ぎてしまいました。


収穫日の決定

そして、1シーズンを通してのメインイベントとなる『収穫』の時期となりました。
葡萄の収穫日葡萄の成長具合や葡萄が病気になったりカビがついたりしないかなど、いろんな状況を考慮した上で決められ、早すぎる葡萄の糖度が足りず遅すぎる病気やカビで葡萄がダメになり収穫できなくなるので、判断がとても難しいようでした。
そのワイン葡萄の畑の場合は、本当ならあと1週間ぐらい収穫日を伸ばして糖度を上げたいところだったのですが、人手を集めるタイミング施設のイベントの都合で、理想の収穫日より1週間早い収穫日決定されました。

合わないタイミング

その決定された収穫日不運にも前から入っていた予定と重なってしまいました。
ワイン葡萄栽培のメインイベントとなる『収穫』に参加する為に、その予定をキャンセルすることもできたのですが、それは娘の為の計画で、娘の短い子供時代今だけなので、今年は自分が栽培に関わったワイン葡萄畑での『収穫』残念ながら諦めることにしました。
その葡萄畑の実りは、昨年よりは豊作とのことでしたが量がそんなに多くはないので、あっという間に終わったとのことでした。
来年枯れた木を抜いて新しい苗木を植えるとのことで、その作業も楽しみです。

ラッキーなチャンス

ワイン葡萄の収穫のチャンスを逃したことを残念に思うよりも、今シーズンに体験できなかったワイン葡萄の栽培作業があることを踏まえて、来シーズンはどんな風にワイン葡萄の栽培作業に関わっていくかを考えようと、頭の中でいろいろシュミレーションをしていると、1通のメールが届きました。
ワイン葡萄の栽培指導してくれ、私が栽培に関わった畑のワイン葡萄醸造してくれているワイナリー収穫のお手伝いをさせてもらえるとのことで、とても嬉しく思いました。
繋がりが深いワイナリーでのこのチャンス不思議な御縁を感じました。


農作業のスタイル

ワイン葡萄の収穫作業の当日は午前4時に起き、タクシーで駅に行き午前7時電車に乗り、午前8時電車を乗り換え、午前8時半に駅でピックアップしてもらい現地に向かいました。
いつもは家の近くのバス停からバスに乗り、乗り換えなしで現地の駅まで行くので農作業の格好のままでも全く気にならないのですが、今回は街の中心の駅から電車に乗るので、早朝で人が少ないとはいえちょっぴり恥ずかしかったのですが、ガラスに映った、スグリーンの長いダウンコートにオレンジ色の長靴姿の私は、ハロウィンのディスプレイと意外とマッチしていました。

大自然の美術館

ワイナリーに着くと広い土地いっぱいにワイン葡萄棚が広がっていました。
プロが手掛けているだけあり、そのワイン葡萄畑はとても美しく、まるで自分が1枚の絵画の世界に飛び込んだような感覚になりました。
規則正しく整列したワイン葡萄の棚には、葡萄の木の枝やツル一定方向に、均等なバランスで伸びており、夕焼けのような濃く鮮やかなオレンジ色の葉をまとっていました。
葡萄棚の1段目には黒に近い紫色の立派な粒が連なった葡萄の房がたわわにぶら下がっていて、オーナーの栽培技術大地によって作られた大自然の宝石』のように輝いていました。


収穫用のハサミ

ワイナリーのオーナー収穫用のハサミを渡され、使い方や収穫の仕方を教わりました。
収穫用のハサミは、剪定用のガッチリとしたものとは違い、小学生が工作で使うようなサイズのハサミで、持ち手を中心に片方にはハサミの刃が、もう片方にはピンセットのような金属がついていて、持ち変えることなく手首をちょっと返すだけでどちらも使える造りになっていました。
葡萄の房太い枝に実った『一番なり』だけを切り、枝から出たツルに実っているものは『2番なり』『3番なり』でまだ養分を十分とっていないので、もう少しそのままにしておくとのことでした。

伝わる情熱

たわわに実ったワイン葡萄の重さに、ワイナリーのオーナーが1シーズンを通してワイン葡萄栽培にかけた情熱と日々の努力を感じました。
葡萄の房を手に取って傷んだ実を取り除き、完璧な状態に仕上げてケースに並べていく作業は、ポテンシャルの高い素材をきちんと整えて世に送り出す『プロデューサー』のようで、センスを要する大事な任務に感じられました。
丁寧に手を掛けられることにより、このワイン葡萄たち奥深い味わいのワインへと変身していくのだと考えると、ワインを飲む楽しみが以前よりも更に増し、作業にもが入りました。

『ワイン体験レポート10月』Vol.2へ続く

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『オーストラリアの動物たちと』Vol.2


イルカとの触れ合い

オーストラリアブリスベンに滞在していた際に、スノーケリングイルカに自分の手から餌の魚をあげる体験ができる島へのツアーに参加しました。
昼間はスノーケリングをしたり食事をしたりしながらビーチでのんびり過ごしました。
夕方になりイルカのアクティビティーの集合場所に行くと、浜辺にとても近くて浅くなっているところに数頭のイルカたちが集まっていました。
野生のイルカとの触れ合いな為、時間はざっくりと『夕方』となっているうえに、絶対に毎日イルカが来てくれるという確約はないアクティビティーなので、イルカたちが来てくれてホッとしました。
野生のイルカを見るのは初めてで、しかもとても近い距離だったのでその大きさに圧倒されました。

フレンドリーなイルカたち

何頭かいるイルカの中で私が並んでいた列のイルカ一番大きく、笑っているような可愛らしい表情の口元も、近くで見るとびっしりと並んでいる歯口の大きさにちょっぴり怖さを感じました。
私がスタッフの人から餌の鯵を受け取ると、目の前のイルカ「はい、口に入れて。」と親切に口を開けてくれたのですが、その大きな口の迫力『ヒェェェェ』動揺してしまい、夢中で素早くイルカの口の中に放り込みました。
イルカクルクルした目で私を見ながらを食べ、スタッフの人に2匹目の鯵を手渡されると、また口を大きく開けてくれました。
今度は気を取り直してフレンドリー「はい、どうぞ。」話しかけながらあげることができました。
黒くて丸い、優しい目がとても印象的でした。


新たな野望

ブリスベンから近いゴールドコーストには海がテーマの『ウォーターワールド』、大阪にある『USJ』のような『ムービーワールド』、絶叫系の乗り物が揃った『ドリームワールド』の、3つのテーマパークがあり、私は『ウォーターワールド』『ムービーワールド』1日ずつ行きました。
『ウォーターワールド』では、プールの中でイルカと一緒に泳げるアクティビティーがあり、数人の客イルカと一緒にプールで遊んでいました。
人数制限があり事前予約が必要なアクティビティーで、私はそれを知らず残念ながら参加できませんでしたが、海の動物のショーがたくさんあり、あっという間に時間が過ぎたので「かえって参加できなくて良かったのかな」と思いました。
そして「いつか必ず野生のイルカと一緒に泳ごう!」と心に決めました。

グレートバリアリーフ

ブリスベンでの1か月の滞在を終え、次はケアンズ1か月半ほど滞在しました。
夏本番の照り付ける暑さに、毎日ビールがすすみました。
ケアンズ海のアクティビティーが多く、ダイビングのライセンスを持っていない私はグレートバリアリーフ『ダイビング体験ツアー』に参加してインストラクターと一緒に潜りました。
ダイビングスポットまで行くにはしばらくボートに乗るのですが、私は三半規管が弱く乗り物にも酔いやすいので、目的のポイントに到着したときには気分が悪くなっていました。
水中では上手く耳抜きができず、咥えっぱなしの酸素用マウスピースに『オェッ』気持ち悪くなってきて、サンゴ礁や美しい水中の景色を楽しむどころではなく、結局その日は散々でした。
それ以来、私はダイビングは諦めてスノーケリングだけをすることにしました。


スノーケリング

浜辺に近いところでもいろんな魚がたくさんいて、泳いでいるタコにも遭遇「へぇーっ、タコってこんな風に泳ぐんだぁ!確かに『デビルフィッシュ』って言われるだけあるかも!」と感動するなど、スノーケリングでも充分に楽しめました。
気持ちよさそうに泳いでいるウミガメを見つけ静かに後をついていくと、私に気がついたウミガメ「ついてくるなよ、あっちに行けよ!」と言いたそうに何度も振り返りながら去ってしまいましたが、一瞬でもウミガメと一緒に泳げてとてもラッキーだと思いました。
『野生のイルカと一緒に泳ぐ』という夢もでき、またオーストラリア訪れる気満々だった私は、更にオーストラリアの海を満喫できるようにと、日本に帰国してすぐにスキンダイビング(スノーケルを使った潜水)を習い始めました。

クロコダイルパーク見学

『クロコダイルパーク』というワニの養殖場を見学に行くと、柵で囲われたエリアにはたくさんのワニが寝そべっていました。
子供のワニと写真撮影ができるブースがあったので、小さなワニを両手で水平に持った状態で写真を撮りました。
口を開けないように口の先端がセロハンテープでぐるぐる巻きにされた40センチぐらいのワニは、写真撮影に慣れているようでおとなしくて、とても可愛らしかったです。
『クロコダイルショー』という、大きなワニが、高い位置にぶら下がった丸ごとのニワトリの肉ジャンプして食べたり、スタッフの人が大きく開けたワニの口に頭を入れて見せたりするショーがありました。
ワニが口を閉じると『パーン』という乾いた音がしました。
なんて危険で命知らずなことをするのかと肝を冷やしました。


クロコダイルバーガー

とても広い池にもワニがたくさんいて、ボートに乗りながら水に浸かっているワニ泳いでいるワニを見学しました。
ボートを下りるとすぐにレストランがあり、ワニの肉を使ったメニューが幾つかありました。
「ワニを見ながらワニを食べるのって、どうなんだろう・・・」
と少し気が引けもしましたが「でもせっかく海外まで来たんだから、話のタネにここは食べておくべきでしょう!」と思い、私は『クロコダイルバーガー』を注文しました。
バンズに挟まれたワニ肉白く、弾力が強めの鶏ササミといった感じでした。
肉の臭みや味のクセをとる為なのか、スイートチリソースがたっぷりと塗ってあり、ワニの肉の味よりもソースの甘辛い味の方が強く印象
に残っています。

いろんなコウモリ

ケアンズ熱帯気候なのでトロピカルなフルーツの木が多く、夜になるとその木々に『フルーツバット』という大きなコウモリ果実を食べに来て、木の枝にぶら下がっているのを見かけました。
大きなコウモリというと『吸血鬼の仲間』という怖いイメージがありましたが『フルーツバット』おとなしく無害で、ただ果実を食べるだけだそうで、何だか可愛いなぁと思いました。
自然の中を行く『洞窟探検ツアー』に参加した際に、それほど高さがない洞窟を進み、ふと頭上をライトで照らしてみると、頭のすぐ上に小さなコウモリ集団でぶら下がって寝ていて、あまりの近さに焦りましたが、寝ているところを突然ライトで照らされたコウモリたちの方が焦ったに違いないと思い直し「ごめんね」囁きながら通り過ぎました。


自然いっぱいのホームステイ

私がケアンズホームステイをしてお世話になったホストファミリーの家には、人懐っこいゴールデンレトリバーが1匹いて、私はよく一緒に遊びました。
プールがある広い庭があり、私が深いプールで泳ぎながらアワアワしていると水に飛び込んで助けに来てくれる、とても優しいワンちゃんでした。
その家は街から離れた自然が多い地域にあったので、雨上がりには道路が大きなカエルでいっぱいになるのが恐怖でした。
茶色で大きなそのカエル毒を持っているのですが、その地域に引っ越してきたばかりの中国人の一家がそれを知らずに、自分の国で食べている食用ガエルと似ているので、たくさん捕獲して食べたところ、カエルの毒で亡くなったそうで、私もアジア人だからか「カエルは捕まえて食べないように」念を押されました。

カンガルーの赤ちゃん

ホストファミリー宅クリスマスパーティーのゲスト動物園の飼育員の女性がいて、カンガルーの赤ちゃんを連れて来ていました。
母親が交通事故で死亡した為、保護された赤ちゃんカンガルーのお世話を、クリスマス休暇中もずっと任されているとのことで、お母さんのポケット代わりとして作った布の袋を首からかけて、その中に赤ちゃんカンガルーを入れていました。
動物好きの私が興味を持つと「じゃあ、この袋を私の代わりに首からぶら下げて抱っこしてあげて」と袋ごと赤ちゃんカンガルーを渡されました。
袋に入っていると落ち着くのか、赤ちゃんカンガルーはとてもおとなしく、哺乳瓶でミルクを飲ませると、哺乳瓶に両手を添えながら上手に飲んでいました。


素敵なサマークリスマス

子犬を『パピィー』、子猫を『キティーというように、カンガルーの子供のことは『ジョイー』ということから、その赤ちゃんカンガルーの名前はそのまま『ジョイー』でした。
人生初の夏のクリスマス豪華なパーティーの他に、カンガルーの赤ちゃんとのスペシャルな体験』のサプライズもあり、本当に素敵で忘れられないクリスマスになりました。
私はオーストラリア大好きになり、その国で実際に情報を得ることで体験してみたいことや訪れてみたい地域が増え、日本に帰国した約1年後に仕事を辞めて、またオーストラリアに戻り『ワーキングホリデイビザ』を利用して1年間滞在しました。
動物と関わりながら最高の1年間を過ごすために計画を練って準備を進め、更にたくさんの経験をしました。
そのお話は、また『オーストラリアの動物たちと』Vol.3にて・・・

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